「第88回アカデミー賞」で作品賞&脚本賞をW受賞した『スポットライト 世紀のスクープ』に出演したレイチェル・マクアダムスが初来日を果たし4月14日(木)、東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見を行った。カトリック教会による性的虐待を、ボストン・グローブ紙の精鋭記者チームが執念の取材で暴いた実話を描く本作。レイチェルはチーム唯一の女性記者サーシャを演じ、アカデミー賞の助演女優賞にノミネートされた。役作りのために、実在のモデルと対面したといい、「ジャーナリストは一筋縄ではいかない職業だと実感した」のだとか。粘り強い取材を重ね、一つの記事を生み出す姿勢については「取材が的外れに終わる可能性もある中、真実を明らかにするんだという信念を持ち続けることは素晴らしい」と敬意を示していた。また、映画が大きな反響を呼び、アカデミー賞にも輝いたことに触れ、「それまで“声なき者”だった被害者に声をあげる勇気を与え、影のヒーローである記者たちに文字通りスポットライトが当たったことは非常に大きな意義がある」と感無量の面持ち。マイケル・キートン、マーク・ラファロら名優と織りなした演技のアンサンブルについては「女優人生で最高の経験だった」と瞳を輝かせた。『きみに読む物語』のヒロインで、世界中の女性の心を揺さぶり一躍スターとなったレイチェル。『シャーロック・ホームズ』『消されたヘッドライン』『恋とニュースのつくり方』などの話題作に出演し、最近は『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』で、同年代の女子たちに絶大な支持を得る“ラブコメの新クイーン”だ。そんな彼女がイメージを一新し、硬派な社会派ドラマに挑戦。彼女自身、「脚本を読んだ段階では、『素晴らしいシナリオだけど、誰がこの映画を観たがるんだろう』と思ったわ。事件についても、発覚当時にかなり報道されていたから」とふり返るが、「実際には新たな事実が、映画によって明らかになった面も多く、想像以上の反響が届いたの。それは大きな支持につながり、観客の皆さんが硬派な作品を求めていると知った。女優として、とても大きな勇気になったし、人生に一度あればいいすばらしいめぐり合わせを体験したわ」と誇らしげに語っていた。『スポットライト 世紀のスクープ』は4月15日(金)よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開。