2月に行われた本年度アカデミー賞で見事「主題歌賞」に輝き、コモン&ジョン・レジェンドによる圧巻のパフォーマンスに、主演を務めたデヴィッド・オイェロウォや会場にいたクリス・パインらも感動の涙を見せていた映画『SELMA』。その邦題が、『グローリー/明日(あす)への行進』に決定し、6月よりTOHOシネマズ シャンテほかにて公開されることになった。いまからちょうど50年前の1965年、3月7日。黒人の選挙権を求める600人が、マーティン・ルーサー・キングJr.牧師(デヴィッド・オイェロウォ)のもと、アラバマ州セルマで立ち上がった。彼らは非暴力を貫きデモ行進を行うが、白人のウォレス知事(ティム・ロス)率いる警官隊の暴力に鎮圧され、わずか6ブロックで妨げられてしまう。だが、“血の日曜日”として全米のニュースに流れたその映像は、人種をまたぎ、全国の同志たちの心に火をつけた。2週間後、再び計画された抗議のデモ行進。参加者数は3万人にまで膨れ上がり、やがてその行進はジョンソン大統領(トム・ウィルキンソン)をも巻き込み、世界をも突き動かしていく――。黒人の選挙権を求め、キング牧師の号令のもと決行されたアラバマ州セルマからモンゴメリへのデモ行進を、女流監督エヴァ・デュヴルネが映画化。製作はブラッド・ピット率いるプランBエンターテイメント。賞レースでは、ゴールデン・グローブ賞「作品賞」 (ドラマ部門)「監督賞」「主演男優賞」ほか、アカデミー賞「作品賞」にノミネートされ、同「主題歌賞」に輝いた。公民権運動を語る上で伝説的といわれるこの大行進で先頭に立ったキング牧師を演じるのは、本作で多くの賞に輝いた英国俳優デヴィッド・オイェロウォ。さらに、『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』のティム・ロス、『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』のトム・ウィルキンソン、『大統領の執事の涙』のオプラ・ウィンフリーら超ベテラン俳優たちが脇を固める。ただ歩くことで、民衆のみならず、大統領と世論、そして歴史をも動かした史実を初めて描いた本作。全米を感動させたキング牧師の実話が日本にも上陸する。『グローリー/明日(あす)への行進』は6月、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。