スタジオジブリ最新作『思い出のマーニー』の完成記者会見が7月2日(水)に都内で開催。米林宏昌監督、西村義明プロデューサーがジブリ作品にして初めて宮崎駿、高畑勲の“両巨頭”が携わっていない本作について、宮崎監督、高畑監督の感想を交えつつ語った。昨年、『風立ちぬ』で宮崎監督が長編映画からの引退を表明し、今後のジブリの行方を占う上でも注目を集める本作。米林監督にとっては『借りぐらしのアリエッティ』に続く4年ぶり2作目の長編監督作となるが「『アリエッティ』のときは脚本も宮崎さんで、既にイメージボードもあって、作品が完成したときは達成感がありましたが、時間が経つにつれて『こうしておけば』という反省が出てきた。『もし2作目を作らせていただけるならもう少しこうしたい』という思いがあった」と述懐する。最初に鈴木敏夫プロデューサーから本作の監督を打診されたときは、心情描写が多く、ヒロインの杏奈とマーニーの会話が中心の原作を読み「一度は『難しい』と断った」という。それでも、イメージを膨らませながら、杏奈を絵を描く少女とするなど、いくつかの設定などを加えつつ、手応えを掴んでいったという。製作中は「杏奈をどう描くのか? 杏奈の『普通の顔』をどう描くのかに苦労しました」とふり返る。西村プロデューサーは、宮崎・高畑の両巨頭が不在の中で「意気込んだものの、本心では不安でした」と告白。それでも完成した映画には手応えを感じているようで「誤解を恐れずに言えば『風立ちぬ』と『かぐや姫の物語』はおじいちゃんだから作れた作品。今回の映画は12歳の女の子の物語で、麻呂さん(=米林監督)を始め、親の世代が子を思って作った作品」と言葉に力を込めた。ちなみに、気になる宮崎監督と高畑監督の本作を観ての感想だが、西村プロデューサーは「宮崎さんは『本当に麻呂はよく頑張った。麻呂という人間が“1+1=5”の男だと分かった』と言ってました。高畑さんは『今後、じじいが去ったジブリのエースともてはやされるはず。それを祝福するのにやぶさかではない』と仰ってました」と2人の称賛の言葉を紹介。米林監督は「嬉しいです。励みになります」と照れくさそうに喜びを口にしていた。『思い出のマーニー』は7月19日(土)より全国にて公開。
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