運命に引き裂かれた姉妹を主人公に、凍った世界を救う“真実の愛”を珠玉のミュージカルで贈る本作。第1弾は、前述したアカデミー賞「主題歌賞」にノミネートされ、YouTubeで凄まじい再生回数を記録している本作の主題歌「Let It Go」を始め、『アナと雪の女王』を美しい旋律で紡ぎ上げた“音楽担当”のクリステン・アンダーソン=ロペスとロバート・ロペスの夫婦のインタビューをお届け。
取材を敢行したこの日は、“アカデミー賞・最大の前哨戦”と言われるゴールデン・グローブ賞の結果発表の翌日。本賞で「最優秀アニメーション部門」を受賞したとあって、前の夜は盛大なパーティが模様されたのだとか。それもあってかかなりご機嫌な2人は、取材部屋に入ってくるなり、主題歌「Let It Go」を披露してくれた。
「『アナと雪の女王』に関わることになったのは2年前くらいかな。僕たちにインスピレーションを与えたのは、2人の子ども(アナとエルサ)の絵なんだ。僕たちにも2人の子どもがいるからね。(その子どもたちは本作で)小さい頃のアナが歌う楽曲(Do You Want To Build A Snowman?)を歌っているんだ」。
――セリフに加え、その歌の歌詞もメロディーと共に物語を進めていく核となる。幼い頃のアナの無邪気さと寂しさ(楽曲「Do You Want To Build A Snowman?」)を、不思議な力に葛藤しながらもそんな自分を受け入れるエルサの心(楽曲「Let It Go」)を、どんな思いで言葉を紡いでいったのだろうか?
「例えば、エルサが“雪の女王”へと変身を遂げていくときに使われている『Let It Go』なんかは、ビジュアルからのインスピレーションが大きかったと思う。最初、彼女は一国の女王様だからお城の中で王冠をかぶって女王様らしい衣装を着ているんだけど、その後、自分の力を抑えきれなくなって誰もいない山へと逃げていく…そこで彼女は初めて力を抑えていた自分から解放されるんだ。そんな自分を偽りながら演じていた“女王”から、自らを解き放った姿である“雪の女王”へと変身していくビジュアルにインスピレーションを受けたんだ」(ロバート)。