“オトナ可愛い”女優として男女問わず人気を集めている永作博美・主演で贈る、『四十九日のレシピ』。本作では、永作さんが主演…のはずだが、意外な“第二の主人公”が存在するようだ。ある日突然、母・乙美を失った百合子(永作博美)。父・良平(石橋蓮司)が心配だからと実家に帰るが、実は夫(原田泰造)との間に問題を抱え、憔悴しきっての帰郷だった。そんな折、百合子と良平の元に派手な服装の不思議女子・イモ(二階堂ふみ)と、日系ブラジル人の青年・ハル(岡田将生)が現れる。生前の乙美に頼まれ、残された家族の面倒を見にきたのだと言うイモは、乙美がとある“レシピ”を書き残していること、そして四十九日には法要ではなく“大宴会”をするのが彼女の希望だったということを2人に伝える――。本作の鍵となるのは、タイトルにもある亡き母・乙美が遺した一冊の“レシピ”。しかし、これには料理のレシピだけでなく、“暮らしのレシピ”でもあるのだ。このレシピは、大切な人に何を、どうやって遺すかということを考えた挙句に答えとして出した、乙美のエンディングノートなのだ。さらに通常の四十九日は神妙に故人を偲ぶものだが、本作では“大宴会”が開かれ、楽しい思い出と共に亡き母・乙美を思いながら、百合子たち今を生きる人々が新たな一歩を踏み出すための儀式として行われる。その際に使用されるのが、安藤裕子がハワイアン・ミュージックを代表する鎮魂歌「アロハオエ」に日本語歌詞を描き下した主題歌「Aloha oe」。そんな本作は、不思議な縁もあってハワイ国際映画祭の正式出品作として、先日上映も行われた。その現地での反応の中にも、「『おくりびと』を思い出させるが、またそれとも違った作品。生と死への賛美。乙美さんの人生は充実したものだったに違いない。また観たい」と、本作の第二の主役である乙美の遺したレシピに心打たれた観客の声が数多く寄せられていた。実際に、このレシピ自体は「四十九日のレシピのレシピ」として書籍が発売中だが、その中には、“おいしいコロッケサンド”などの料理のレシピはもちろん、知って得する“毎日のお風呂掃除”など、実際に原作&映画に登場する数々のレシピが収められているので、チェックしてみては?『四十九日のレシピ』は11月9日(土)より新宿バルト9、有楽町スバル座ほか全国にて公開。書籍「四十九日のレシピのレシピ」発売日価格:1,260円(税込)出版元:ポプラ社