第65回アカデミー賞で作品賞を始め4部門を受賞した、クリント・イーストウッド監督・主演作の名作をリメイクした『許されざる者』の公開記念舞台挨拶が9月14日(土)、東京・有楽町の丸の内ピカデリーで行われた。舞台挨拶には主演の渡辺謙を始め、佐藤浩市、柳楽優弥、忽那汐里、小池栄子、李相日監督が登壇した。映画は前日の13日(金)より全国で公開されており、渡辺さんは「掛け値なしにすべてをさらけだし、もう吐き出すものはないほど。死にもの狂いでやった映画ですし、こうして公開を迎え、幸福な幕が開けられると感謝しかない」と万感の思い。渡辺さんはかつて“人斬り十兵衛”と恐れられながら刀を捨てた剣士・十兵衛を重厚感たっぷりに演じている。また、暴力による恐怖政治で宿場町を支配する悪徳警察署長を演じる佐藤さんは「僕の50代後半を決めてくれる作品」と誇らしげ。映画では渡辺さんと佐藤さんに加えて、柄本明、國村隼らベテラン勢の演技が渋い光を放っている。その一方で、奮闘を見せるのが柳楽さんや忽那さんといった若手キャストの面々だ。柳楽さんはヒゲ面やボサボサの髪型といった渾身の役作りで、アイヌ出身の青年を熱演し、「周りからは『どこに出ていたの?』って言われるほど」のなりきりよう。初となる李監督のタッグは「ハードルが高い分、間違いなく特別な経験。監督には感謝しています」と大いに達成感を覚えた様子。顔に大きな傷を負わされる若き女郎を演じた忽那さんも「何か大きなものと戦った現場で、私にとっては大きな財産です」と過酷な撮影をふり返っていた。忽那さんとともに過酷な人生を余儀なくされる女郎を演じる小池さんは「改めて映画が好きだなと確認させていただく現場だった。ここにいるみなさんが戦友ですし、私にとっては李監督との勝負の場所だった」としみじみ。そして李監督は、オリジナル版を鑑賞した10代の記憶を「真実を訴えかけるような衝撃が強く残った」と明かし、自身が手がけた新生『許されざる者』に関しても、「特に若い人にとって、何か脳内にこびりつくものになれば」と若い世代にも鑑賞してほしいとアピールしていた。『許されざる者』は全国にて公開中。
クリント・イーストウッド監督の法廷サスペンス『陪審員2番』3月デジタル配信、4月ブルーレイ&DVD発売 2025.2.23 Sun 18:00 クリント・イーストウッド監督の最新作『陪審員2番』が、3月5…