奇才スティーヴン・ソダーバーグ“最後の監督作”として注目を集める『サイド・エフェクト』。ジュード・ロウ、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、ルーニー・マーラ、チャニング・テイタムら実力派キャストが織りなす心理サスペンスが見どころの本作だが、そんな劇中に登場する彼らの衣装には心理描写を映し出す仕掛けが施されているようだ。物語は、エミリー(ルーニー・マーラ)は最愛の夫マーティン(チャニング・テイタム)がインサイダー取引の罪で収監されたところから始まる。エミリーは、この事件をきっかけにうつ病を再発させ、自殺未遂をし、精神科医・バンクス(ジュード・ロウ)に新薬を処方される。しかし、うつ病の症状は治まったものの、今度は夢遊病を発症。そして、あろうことか殺人事件を起こしてしまう。主治医の責任を問われたバンクスは、自らの名誉のため独自の調査に乗り出し、事件の背後にある陰謀に迫っていくのだが…。この様々な思惑が絡み合う心理サスペンスを描く上で、ソダーバーグ監督は衣装にもこだわったという。エミリーが着用している白いワンピース(上写真:左)は、トレンチコートで有名なイギリス王室御用達のブランド「BURBERRY(バーバリー)」。普段は清楚で控えめなエミリーの雰囲気を表現。また、出所した夫・マーティンとエミリーがパーティーに出席する場面(上写真:右)のエミリーのブラック・ドレスは、ラグジュアリーなドレスブランドとして一世を風靡した「HALSTON(ホルストン)」のセカンドライン「HALSTON HERITAGE(ホルストン・ヘリテイジ)」。一方のマーティンもドイツ生まれの高級ブランド「HUGO BOSS(ヒューゴ・ボス)」のタキシードでビシッと決め、久しぶりの華やかな社交場に足を運ぶ。さらに、うつ病を再発したエミリーと、主治医の精神科医・バンクスが会話する場面(2枚目の写真)では、エミリーはフレンチ・シックのシンボル的なブランド「COMPTOIR DES COTONNIERS(コントワー・デ・コトニエ)」でお嬢様風のコーディネート。不安を抱え、自分自信が分からなくなっていく心情を表現。バンクスはファッション業界で最も権威のあるブランド「ARMANI(アルマーニ)」を着用し、医師としてのステータスを感じさせながらも、嫌味のないさりげなさを演出している。ハイブランドからローブランドまで幅広い衣装を使用し、元セレブ妻(エミリー)、元エリート金融マン(マーティン)、現エリート医師(バンクス)という個々のキャラクターの状況や性格を表現する彼らのファッション。ストーリーの進行と共に変化する衣装も、本作の重要な要素の一つ。登場人物たちの巧みなファッションに目を光らせてみて!『サイド・エフェクト』は9月6日(金)よりTOHOシネマズ、みゆき座ほか全国にて公開。
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