『AKIRA』、『スチームボーイ』の大友克洋を筆頭に、日本のトップ・クリエーターたちが結集したオムニバス・アニメ映画『SHORT PEACE』。コラージュアーティスト河村康輔によるクールなメインポスターに続いて、このほど本作に収められた4作品それぞれのポスター・ビジュアルがお披露目となった。本作は巨匠から若手まで、いずれも世界から注目を浴びるクリエイターが参加。大友監督のほか、『FREEDOM』の森田修平、『鉄コン筋クリート』の安藤裕章、「ガンダム」シリーズのカトキハジメ、『REDLINE』の石井克人、『アニマトリックス』の森本晃司らが“日本”をテーマに、それぞれ独自のセンスと先端技術を駆使し、誰も観たことのない日本の姿を圧巻のビジュアルでスクリーンに描き出す一大プロジェクトだ。艶やかな着物姿の美女が描かれた“和”のポスター・ビジュアルが印象的な『火要鎮』を描いた大友監督は、「江戸を舞台に、様式美というものにチャレンジしたかった。浮世絵をそのままアニメーションにしても良かった。絵そのもの、手書きに対するこだわりを見せたかった」と作品に込めた想いを語る。森田修平監督の『九十九』のポスターは、ド派手カラーの唐傘が迫力と繊細さを併せ持ったビジュアルに仕上がっている。また、中心に描かれている主人公の男の声優を山寺宏一が担当しているのもファンには楽しみな要素の一つだろう。安藤裕章監督の『GAMBO』は、少女を中心に、その背後に白熊と鬼が配置され迫力ある仕上がりとなっている。この白熊と鬼は、同作でクリエイティブ・ディレクターをつとめる『スマグラー おまえの未来を運べ』の石井克人が描いたイラストがベースとなっているようだ。そして、大友克洋の伝説的漫画を映画化した『武器よさらば』は、メカデザイナーとして活躍するカトキハジメ監督らしく、プロテクションスーツや装甲車に徹底的にこだわり、細部に至るまで緻密に描きこまれた圧巻のビジュアルに仕上がっている。アニメファンのみならず、国内外のデザイナーやアートに携わるプロからも熱い注目を集めている本作。この4種のポスターの登場で、さらに作品の世界観に引き込まれる人が続出しそうだ。映画『SHORT PEACE』は7月20日(土)より全国より公開。