「僕の作品のテーマってずっと“勘違いから起こる発見”なんです。つげ義春さんの『ねじ式』というマンガの中に『メメクラゲ』というセリフがあるんですが、つげさん本人は鉛筆で『××クラゲ』って書いたんですよ。それを編集者が写植屋さんに『メメ』って打ってしまったんですね。この“勘違いが起こす偶発的なもの”に注目して、目がいっぱいある絵画作品を作り、それに“めめくらげ”というタイトルを付けたんです。向こうの人に意味を聞かれたので“目と目のクラゲ”と伝えたら『JELLY FISH EYES』と付けてくれて。直訳なんですけど、専門家のアート関係者からは、『シュールレアルな言葉だね』と評判が良かった。“シュールレアルな現実とこの世の架け橋”が映画のテーマだったので、ジブリ風に“の”を足して『めめめのくらげ』となりました」。