マイケル・ジャクソンは生前、処方箋薬への中毒症状を克服するために秘密裏にメディカル・インプラント治療を受けていたようだ。2009年6月、元主治医コンラッド・マーレー被告の治療により急性プロポフォール中毒で亡くなったマイケルだが、今回の報道によれば、マイケルは2003年頃、鎮痛薬を摂取することで快楽を得ていた症状を治療するために、脳内で快感を生じさせる受容体をブロックすることによってドラッグ摂取の効果を無力化してしまう医療インプラントを体内に埋め込んでいたようだ。イギリスの「The Sun」紙の報道によれば、通常はヘロインやモルヒネ中毒患者に処方される麻薬拮抗薬のナロキソン(商品名:ナルカン)を逐次投薬することができるインプラント装置が死亡後のマイケルの体から発見されたとのことで、生前のマイケルを治療した経験のある医者のひとり、デヴィッド・フルニエ医師が現在係争中の裁判に提出した資料により今回初めて明るみになった。その資料には「フルニエ医師が当時ジャクソン氏に施そうとしていた手術前に、ジャクソン氏はそれ以前に体内に埋め込んでいた『ナルカン・インプラント』のことについて医師に話さず虚偽を装っていた、と当のフルニエ医師は信じている」と記されているという。現在、マイケルの母親であるキャサリン・ジャクソンがツアー・プロモーターのAEGに400億ドル(約3兆8000円)の巨額賠償金を求めている裁判でフルニエ医師の証言は決定的な証拠となる見通しだ。ただAEG側の弁護団はキャサリン側の主張を真っ向から否定している。現在ロサンゼルス高等裁判所で行われている裁判は今後3か月間続く予定だ。(C) Getty Images
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