ゴールデン・グローブ賞、アメリカン・フィルム・インスティチュート(AFI)、ナショナル・ボード・オブ・レビュー受賞など今年の賞レースで話題沸騰中のクエンティン・タランティーノ監督最新作『ジャンゴ 繋がれざる者』。本作のヨーロッパプレミアが1月4日(現地時間)にイタリア・ローマのシネマアドリアーノで開催され、主演のジェイミー・フォックスを始め、クリストフ・ヴァルツ、ケリー・ワシントン、サミュエル・L・ジャクソンらがレッドカーペットに姿を現した。舞台は、1858年のアメリカ南部。賞金稼ぎと手を組んだ男・ジャンゴが、農園の領主で極悪人のキャンディの下で奴隷として働く妻を救うべく、壮絶な戦いに身を投じていく姿を、過激なバイオレンス描写を織り交ぜながら描く本作。今回レッドカーペットにはサミュエルらのほかにも、タランティーノが本作への出演を熱望し、実現した“元祖ジャンゴ”フランコ・ネロのほか、『荒野の用心棒』を始めとしたマカロニ・ウエスタン作品や『ニュー・シネマ・パラダイス』の作曲でも知られる映画音楽巨匠のエンニオ・モリコーネも登場し詰めかけたファンを沸かせた。現地に足を踏み入れたタランティーノ監督は「イタリアの映画を基にしているような映画を作ると、ここに来てこんな興奮を味わえる。夢のようだ!」と興奮気味にイタリア凱旋の喜びを語り、キャスト陣も「今回は奴隷を背景にした西部劇がテーマで、馬に乗ったりして、すべての経験がアメイジングだった」(ジェイミー)、「クエンティンは映画を作ることに恋をしているの。彼がもっとも過ごしたい場所はセットなのよ。24時間ずっとね。だから彼と一緒に仕事をすると、そのパッションは伝染するし、刺激的だわ!」(ケリー)、「いつも通り素晴らしいよ。イタリアの人々は素晴らしいね!」(サミュエル)とそれぞれの胸の内を語った。更にこの日、プレミア上映の壇上では、モリコーネ氏よりタランティーノ監督にローマ映画祭功労賞が授与され、マカロニ・ウエスタン好きのタランティーノ監督には忘れられない一夜となったようだ。その後、『ジャンゴ』一行は1月7日(現地時間)にパリでのプレミアに登場。そこには『イングロリアス・バスターズ』の仏女優メラニー・ロランが駆けつけた。翌日1月8日(現地時間)にはベルリンのプレミアに登場し、ジャンゴの相棒・ドイツ人のドクター・シュルツを演じたクリストフ・ヴァルツを筆頭に監督、キャストたちはファンの歓声に迎えられ、映画監督のトム・ティクヴァや『イングロリアス・バスターズ』の出演者、ミュージシャンらドイツのエンターテイナーたちがレッドカーペットに華を添えた。ヨーロッパ各地で熱烈な歓迎を受けた『ジャンゴ』。アメリカでの大ヒットに続き、ヨーロッパでもその勢いは増すばかりのようだ。明日の1月10日夜(日本時間)にはアカデミー賞のノミネートも発表となるが、作品賞始め本作がどの賞を賑わすのかにも要注目が集まる。『ジャンゴ 繋がれざる者』は2013年3月1日(金)より全国にて公開。
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