
文化庁の補助金によって「文化芸術活動基盤強化基金」が独立行政法人日本芸術文化振興会に設置され、次代を担うクリエイター等の挑戦・育成を支援することを目的とした人材育成プログラム事業が令和6年度より展開されることになりました。
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映画分野における「クリエイター等育成プログラム」は「フィルム・フロンティア」として始動し、特定非営利活動法人映像産業振興機構(略称:VIPO[ヴィーポ]、理事長:松谷孝征、東京都中央区)では、「フィルム・フロンティア」のプログラムのひとつである「滞在型企画開発*」の運営をしております。本プログラムは昨年11月に公募受付を開始し、12月の締切までに50件を超える応募がありました。その後、外部選考委員による慎重な審査を経て、この度4名の育成対象者が決定しました。
育成対象者である4名の映画監督には、伴走アドバイザーによる面談や事前研修等を受けていただいた後、北米、ヨーロッパ、アジアの三拠点に分かれて、約15~30日間現地に滞在し、渡航先の受け入れ機関のメンターと共に企画・脚本開発を進めていきます。帰国後もオンラインによるフィードバック等を経て、海外フィルムラボ、企画マーケット、ピッチ等に挑戦していく予定となっています。
◆「フィルム・フロンティア 滞在型企画開発」プログラム参加者 ◆※敬称略 五十音順
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飯塚陽美(いいづかみなみ)北海道生まれ、映像作家・文化人類学者のたまご。東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍。高校時代をチリで過ごし、その後、沖縄の帰還移民についての研究を進める傍ら映像作品をつくり始める。当時住んでいたベトナムでのロックダウンの様子を描いた映画『Lock Up and Down』が2022年のぴあフィルムフェスティバルなどに入選。その後、プラハ芸術アカデミーにて学び、プラハのベトナム人コミュニティで手作りのオレンジジュースを売る夫婦の日々描いた『The Taste of Orange』が2023年にイフラヴァ国際ドキュメンタリー映画祭などで上映される。2024 年には福島県にて開催されたタルベーラ氏のワークショップに参加。浪江町のヘアサロンを舞台にした『Long Long Hair』が2024年の東京国際映画祭にて上映される。現在はチリ北部に滞在中。
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佐久間啓輔(さくまけいすけ)1995年、愛知県に生まれる。中学生の頃にハリウッド映画に憧れを抱き、渡米。その後、映像ディレクター兼シナリオライターとして活動を始める。映画『Funny』は2021年にTAMA NEW WAVEコンペティション部門入選し、2022年にはさらに香港国際短編映画祭入選、クレルモン=フェラン国際映画祭Market Picks選出、ニッポン・コネクション正式招待、そしてリッチモンド国際映画祭にて最優秀女優賞&観客賞を受賞。2023年、次作『Eatversity』はカナダのバンクーバーアジアン国際映画祭などに入選。同年製作された自身初のホラー映画『Rat Tat Tat』は2024年にオムニバス映画『NN4444』の一編として劇場公開され東京、大阪などでも順次公開される。
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早川千絵(はやかわちえ)短編『ナイアガラ』が2014年カンヌ国際映画祭シネフォンダシオン部門入選、ぴあフィルムフェスティバルグランプリ受賞。22年『PLAN 75』の監督・脚本を手がけ長編映画デビュー。同作はカンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品され、新人監督に贈られるカメラドールの特別表彰を受けた他、米アカデミー国際長編映画賞の日本代表作品に選出された。最新作『ルノワール』は、日本/フランス/シンガポール/フィリピン/インドネシアの国際共同製作作品で、2025年6月20日に日本公開される。
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山下つぼみ(やましたつぼみ)神奈川県逗子市在住の映像作家。アメリカ・ユタ州の大学で動物学を専攻し、人体解剖学や進化学を学ぶ。帰国後、TVディレクターとして「ちい散歩」、「シャキーン!」、NHKドキュメンタリーなど多数の番組制作に携わる。科学的な視点を背景に、人間を映像という装置で探究すべく自主制作を開始。短編映画『小太郎』が水戸短編映像祭に入選し、2011年にはndjc若手映像作家育成事業に参加。2021年、短編『かの山』がヴェネチア国際映画祭を含む国内外10以上の映画祭に正式出品され、高い評価を受ける。現在、初の長編作品の実現を目指しながら、「帰属」や「自意識」をテーマに実験映像やスチール作品も制作中。二児の母としての視点も作品に活かしている。
今後、伴走アドバイザーや海外受け入れ機関のメンターと共に、4名の若手クリエイターたちにとって本プログラムが次なるステップへとつながるよう支援していきます。彼らの新たな挑戦が、日本映画界の他のクリエイターにも刺激を与え、映画産業全体のさらなる発展に寄与することを願っております。
*「フィルム・フロンティア 滞在型企画開発」概要
育成対象者は伴走アドバイザーやメンターによる助言等を受けながら、北米、ヨーロッパ、アジア(いずれか)での海外レジデンスにて企画・脚本開発を進めます。レジデンス前には事前研修等も実施。帰国後も継続してフォローアップを行い、海外の企画マーケットやラボに挑戦をする3か年の事業になります。
【実施年度】令和6年度~8年度実施
【レジデンス先】ヨーロッパ(パリ)、北米(ニューヨーク)、アジア(韓国)を予定
【レジデンス期間】15~30日程度
【お問い合わせ】
特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)
クリエイター育成事業事務局
e-mail: residency.ff@vipo.or.jp
※お問い合わせの際は、件名に「フィルム・フロンティア」とご記載ください。
プレスリリース提供:PR TIMES