
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/155718/4/155718-4-e0ed67cbce9f6012d7274f3219a5ee5b-2388x1391.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
子供を育てながら働ける映像業界を目指し、業界全体の労働環境の改善に取り組む特定非営利活動法人映画業界で働く女性を守る会(https://swfi-jp.org/)通称 swfi (スウフィ)では、すべての働く女性(性自認が女性)が当事者となって作りあげる映画賞、第3回「観たいのに観れなかった映画賞~いやぁ、時間がなくて~」(略称「MME賞」) を開催し、367名の方からの投票を頂きました。(うち無効票8票)
その投票結果の上位作品と、働く女性たちがどういった状況であれば映画館に観にいけたのか、また映画館に求めるサービスは何か、などをまとめた結果報告書を3月10日(月)に公開いたしました。
第3回観たいのに観れなかった映画賞上位作品
第1位/映像部門賞1位 「52ヘルツのクジラたち」 監督:成島出
第2位 「あんのこと」 監督:入江悠
第3位 「ナミビアの砂漠」 監督:山中瑶子
この映画賞に関わる資料は以下URLよりダウンロードが可能です。
https://swfi-jp.org/posts/news/3rdmmeawards-result/
◆結果報告書一部抜粋
Q3,あなたの業種を教えてください。
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Q5,2024年劇場公開された日本映画で劇場で観たかったのに観れなかった映画を下記617作品の中から選んでください。(複数回答可) (※1本外国作品があったため実質616本)
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/155718/4/155718-4-df376a5d2f616fe6347a30b81f6a6728-1902x325.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
4位以下は結果報告書に掲載
Q6,どういった状況であれば観に行けたと思いますか?(複数回答可)
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/155718/4/155718-4-bba0d94d671931bc3be60539505d81e0-751x464.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
◆自由記述抜粋
・上位作品の上映などあるのでしょうか、せっかくなので上映機会や映画祭の形で見られると嬉しいです
・出産前は一人で自由に映画を観ていた。出産後は一人の時間を作ることさえ難しくなり、映画鑑賞の優先度が低くなってしまった…。この投票で映画を思い返してみて、やっぱり映画を観に行きたくなった!
・こんな賞があることを知らなくて、映画を見られない色々な人の状況を知らしめて見やすい環境になるためにももっと知られて欲しいと感じた。
・行きたかったのに行かなかった悔しい気持ちを供養しているようで、回答するのが楽しかったです笑
・このアンケートで、知った気になる映画もあり、好みの映画の情報が得るサービスがあれば良いと思いました。
・改めて、映画館で映画を観に行く時間をもっと作りたい と思いました。
・この映画賞のプロジェクトによりほぼ全員が頷けると思います!子供の託児所やオールナイト上映があると本当に嬉しいです。姉に幼い子供がいてどちらかが子守をし、1人で観にいく。という方法でしか行くことができません。できれば一緒にみたいです。
・映画館という場所が好きです。永遠に残していって欲しい場所です。それなのに、なかなか映画館に足を運べていないのは、とても悲しいです。この賞が映画館に足を運べるきっかけになりますように。
・この賞が、より多くの女性たちが映画に足を運ぶきっかけになること、たくさんの方にこの活動が伝わることを願っています。
・ 「観たいのに観れなかった」はいつも呟いている言葉です。これが賞になるとは何だろう?と不思議に思いました。なるほど、こんなことから女性の労働環境が見えてくるのかと、発想の面白さに驚きました。映画はただの趣味だけど社会の課題につながっているんだなあと、新たな視点を持つことができました。
◆映画賞開催の背景「すべての働く女性が映画館に足を運ぶきっかけにつながる映画賞」
MME賞は、当初、映画業界で働く人の多くが感じている、「映画が好きで映像業界に入ったのに、忙しくて映画を観に行く時間がない」という皮肉な現状をあえて楽しめる映画賞にしてしまい、映像業界外の方にも知ってもらいたいという気持ちで立ち上がりました。
「観たいのに観れなかった映画」に投票する映画賞ならば、そういった人たちでも当事者になれる。そしてジェンダーバランス調査によると、受賞 者や審査員の女性比率が低いので、ならば最初から女性だけで作り上げよう!と、映像業界で働く女性で作る映画賞として開催してきました。
2年開催してきた中で、「映画館と距離ができているのは映画業界の女性だけではない」というお声を いただいたことで、今回は業種に関わらず「すべての働く女性」に対象を広げました。
この賞はただ投票するだけではなく、労働環境の改善や、映画館に行く機会を増やすことに繋げたい、 という思いで、投票時に「どういった状況であれば映画館に行けたか」という質問に答えてもらいそれを可視化することに取り組んでいます。興行収益がもっと向上し潤えば、映画制作の現場も潤い、私たちが本来目指す、「子育てしながら働ける映像業界」という目標に近づくことができるという思いからです。
映像業界で働く女性たちの投票の部門賞は残しつつ、あらゆる業種で働く女性たちが「映画館で観たいのに観れなかった」映画はなんだったのか、どういった環境であれば映画館に行くことができたのか、 様々な女性達の『観れない』事情や思いを知る事で、女性たちの労働環境が良いものになるように、今 後の映画界がより良いものになるように、今年も調査を兼ねた映画賞を開催いたしました。
(観たいのに劇場に観に行けなかった悔しさを表すため、協議の結果「ら」ぬき言葉である「観れなかった」を使用しています。)
◆MME賞の目標は「この映画賞が無くなる事」
昨今の働く女性の映画館利用率は全体的に低下傾向が続いており、特に30代以上の女性では40% が映画館利用を減少させたと報告されています。(厚生労働省調査より https://www.mhlw.go.jp/content/000505170.pdf)
女性全体で見ると、映画館を「まったく利用しない」割合は31.8%に達し、「1年に1回も見ないことがあるが習慣はある」という層を含めると、60%以上で映画館利用頻度が低い状態です。(株式会社プラネット調査より https://prtimes.jp/main/htm l/rd/p/000000162.000030978.html)
働く女性の映画館離れの要因には、動画配信サービスの普及や、共働きの増加といったライフスタイルの変化、映画館の料金上昇など経済的要因など複数の要因が絡んでいると思われます。swfiでは MME賞を通じて、より多くの働く女性のご意見を集め、開いてしまった映画館との距離を、業界と共にもう一度近づけていきたいと考えています。
具体的には、まずすべての働く女性が、1年に1回は映画館で映画を楽しんでいただける環境作りを目指指します。
さらに、働く女性が観たい映画を何本でも映画館で観れるような労働環境へと変わる未来を目指して、 この『観たいのに観れなかった映画賞』 がなくなることを目標としています。
関連ページ:第3回「観たいのに観れなかった映画賞」投票開始のお知らせ
◆主催団体概要
NPO法人映画業界で働く女性を守る会 swfi(スウフィ)は、映画業界を「子供を育てながら働ける業界にしたい」「映画をつくるたのしさを実感でき、入りたい、続けたいと思える業界にしたい」という思いから誕生しました。 私達は、まず女性が抱える悩みや問題点をみんなで共有しながら、労働環境の改善を目指し、それにより女性だけに限らず、芸能・映像業界で働くあらゆるジェンダーの人が安心して働けるようになることを目標にしています。
映画やドラマなどの映像制作の世界は、夢があり、とても楽しいものです。ですが、長時間労働、セクハラ、パワハラ。他の職業と同じく、沢山の課題を抱えています。しかし大半がフリーランスのスタッフで成り立っているこの業界では、労働組合のようなものもなく、周知された相談窓口や補償制度などがほぼありません。
これらは女性だけではなく全てのジェンダーにとっても問題ですが、今の日本の映像業界では、子供ができて業界を去っていくのはほぼ女性です。業界に残ったとしても今までのようには働けず、キャリアを活かせない、賃金を値切られる、そんな経験をするのも、女性が大半です。
女性スタッフがどんどん増えている今、自分たちの置かれている状況をみつめて、意見交換ができる場をつくりたい。自分たちの心地の良い映像業界をつくっていきたい。女性スタッフが安心して働き、安心して産休育休を取れるようになり、労働環境が改善されれば、女性だけでなくあらゆるジェンダーのスタッフが働きやすい、持続可能な世界になっていくはず、という思いで活動しています。
スタートアップメンバーは子育て中の女性スタッフに限らず、男性スタッフ、子供のいないスタッフ、妊娠を機に業界をやめた女性など多様なメンバーがおり、ジェンダー問わず賛同してくださるメンバーで活動を行っています。
◆活動内容
設立すぐに、「コロナ禍における芸能・映像業界で働くスタッフ・キャストへの影響実態調査」を実施。 2023年には、第1回「観たいのに観れなかった映画賞」開催。 action4cinema公開「日本版CNC、なぜ必要?」動画内に、swfiが2022年に実施した[映像業界]なぜやめた?アンケート調査の結果が引用される。12月には、ハラスメントセミナー開催。 2024年第2回「観たいのに観れなかった映画賞」開催。ハラスメントセミナーの定期開催。
正会員登録者は、フリーランス協会の提供するベネフィットプランへの加入特典プランあり。 WEBサイト内での相談窓口の設置、気軽に意見交換ができるオンライン談話室を毎月開催、フリーランスで映像業界で仕事をするための心得とストレスチェック票を記載した「心得カード」の作成・配布、専門学校での講演など、働きやすい映像業界にするために、啓発活動を中心に行っています。
・団体名:特定非営利活動法人映画業界で働く女性を守る会
Support for Women in the Film Industry.(swfi)
・URL:https://swfi-jp.org
・代表理事:SAORI
・設立日:2020年1月8日
SNS
X https://twitter.com/swfi_jp
instagram https://instagram.com/swfi_jp
Facebookページ https://www.facebook.com/swfijp/
◆本リリースに関するお問い合わせ
NPO法人映画業界で働く女性を守る会
E-mail:info@swfi-jp.org
プレスリリース提供:PR TIMES