最愛の妻アウローラを亡くして8年。イタリア共和国大統領マリアーノ・デ・サンティスは、いまだに彼女との別れを乗り越えられずにいた。大統領の任期満了まで、残された時間はあと6か月。敬虔なカトリック教徒であり、揺るぎない信念を持つ法律家として生きてきた彼の前に、安楽死合法化法案と、殺人罪で服役中の2人の受刑者への恩赦という、国の命運を左右する“3 つの署名”が待ち受けていた。そんな中、これまでマリアーノを支えてきた法律顧問の娘ドロテアから、「私たちの日々は誰のもの?」という深い問いを投げかけられる。悩めるマリアーノは、友人でもある教皇や、学生時代からの旧友で次期大統領候補でもある人物と対話を重ねるが、ますます出口のない森に迷い込んでいく。孤独を深めたマリアーノは、歴代大統領にも例のない、驚くべき行動へと一歩を踏み出す─。
パオロ・ソレンティーノ