ブリュノは今日も朝から大忙し。自閉症児をケアする施設<正義の声>を経営しているのだが、どんな問題を抱えていても断らないために、各所で見放された子供たちでいっぱいなのだ。<正義の声>で働くのは、ブリュノの友人のマリクに教育されたドロップアウトした若者たち。どこから見てもコワモテのふたりだが、社会からはじかれた子供たちを、まとめて救おうとしているのだ。その成果は現れ、最悪の問題児だったディランと、最も重症のヴァランタンの間に、絆が芽生えようとしていた。だが、無認可・赤字経営の<正義の声>に監査が入ることになり、閉鎖の危機に迫られる。さらに、ディランが目を離した隙にヴァランタンが失踪するという事件が起き―。ヴァランタンはどこへ消えたのか?そして施設はこのまま閉鎖に追い込まれるのか?救いの手が必要な子供たちの未来は―?
エリック・トレダノ