1907年、私生児として生まれたヴィオレット。映画では、彼女が小説を書き始める頃からが描かれる。ボーヴォワールと出会い、才能を認められ、戦後間もない1946年に処女作「窒息」を出版。女性として初めて、自分自身の生と性を赤裸々に書き、ボーヴォワールだけでなく、カミュ、サルトル、ジュネら錚々たる作家に絶賛されたものの、当時の社会には受け入れらなかった。傷ついたヴィオレットは、パリを離れ、プロヴァンスに移り、そこで自身の集大成ともいえる新作「私生児」の執筆にとりかかりはじめるが…。
マルタン・プロヴォ