英国アカデミー賞最優秀撮影賞受賞(1977)した『ピクニック at ハンギング・ロック』の4Kレストア版が5月3日(金・祝)より公開されることが決定。ポスタービジュアルと予告編が解禁された。
1900年2月14日。セイント・バレンタイン・デイ、寄宿制女子学校アップルヤード・カレッジの生徒が、2人の教師とともに岩山ハンギング・ロックに出かけた。規律正しい生活を送ることを余儀なくされる生徒たちにとって、このピクニックは束の間の息抜きとなり、生徒皆が待ち望んでいたものだった。
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岩山では、磁力の影響からか教師たちの時計が12時ちょうどで止まってしまう不思議な現象が起こる。マリオン、ミランダ、アーマ、イディスの4人は、岩の数値を調べると言い岩山へ登り始めるが、イディスは途中で怖くなり悲鳴を上げて逃げ帰る。その後、岩に登った3人と教師マクロウが、忽然と姿を消してしまう…。
1967年に発表された同名小説を基に映画化された本作は、当時批評家や観客に大きな混乱をもたらした衝撃作でありつつ、ソフィア・コッポラの『ヴァージン・スーサイズ』や、ファッション界ではラフ・シモンズやアレキサンダー・マックイーンもインスピレーション源として本作に言及するなど、様々な分野に影響を与えた名作だ。
本作でその名を世界に知らしめたピーター・ウィアーは、メル・ギブソン、ジョージ・ミラーと並び、「オーストラリア・ニューウェイヴ」を代表する監督となった。
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この度の公開決定に併せて、予告編とポスタービジュアルが解禁。
予告編では、ピクニックを楽しむ少女たちの様子とともに、レナ・ダナム、クロエ・セヴィニーなどが本作からの影響を語り、「美しい少女たちの失踪とともに、完璧な世界に亀裂が走る。コルセットのように西洋的な文化で締めつけても、オーストラリアの自然は野生で対抗し、彼らの大事なものを奪い去っていく。靴を脱いだ少女たちは素足でどこに行ったのか。抑圧からの解放、逸脱、叛逆、官能、自由の気配。危険で耽美的な物語の向こう側に、今の私たちは何を読み取るだろうか。」とコラムニスト・山崎まどかのコメントも映し出される(予告編はこちらを一部抜粋)。
見事、英国アカデミー賞最優秀撮影賞を受賞した映像は、純白のイメージに満ちたあえかな少女の煌びやかさ、ミステリアスなハンギング・ロックの対比を大胆に、そして繊細に描き出している。美しさの中に垣間見えるどこか不気味な不穏さが、観るものの興味を誘う予告編となっている。
ポスターでは、純白のワンピースに身を包み、ピクニックを楽しむ少女たち。その穏やかな印象とは裏腹に、コピーには「ある晴れたバレンタインの日に、少女たちは 姿を消した――」と不穏なキャッチコピーが差し込まれている。
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またこの度公開される4Kレストア版は、公式のものとされている107分のディレクターズ・カット版。日本劇場公開116分であったオリジナル版から監督自身が再編集したものとなる。
『ピクニック at ハンギング・ロック』4Kレストア版は5月3日(金・祝)よりBunkamuraル・シネマ渋谷宮下ほか全国にて順次公開。