話題沸騰の北欧サイキックスリラー『イノセンツ』よりエスキル・フォクト監督のコメントが到着。大友克洋のSF漫画「童夢」に影響を受けたシーンについて語っている。さらに場面写真とオマージュを感じさせる漫画のワンシーンも公開された。
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7月28日公開週末から満席が続出するなど、すでに映画ファンから大きな注目を集めている本作。エスキル・フォクト監督は本作について、大友克洋の漫画「童夢」からインスピレーションを得たと公言しているが、「大友克洋の童夢への北欧からの完璧なアンサー」、「これは童夢実写かと言っても過言でなはい」、「童夢への深い愛情を感じる最高に美しい演出の数々」など、大友ファンからも絶賛と興奮の声が相次いでいる。
「童夢」は1983年に発行された大友克洋の傑作漫画で、日本の郊外のマンモス団地で起こる連続不審死事件を巡るモダンホラー。この度、クライマックスの重要シーンである、超能力を持つ悦子がブランコに乗るカットが到着。
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一方、ノルウェー郊外の団地が舞台のサイキック・スリラーである本作からは、団地の前に立つ主人公イーダと姉のアナの場面写真が解禁。イーダたち少年少女4人が団地のブランコに乗るシーンも登場し、「童夢」からの多大なる影響を感じさせる。
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フォクト監督は、同じく大友克洋の漫画原作のアニメーション映画『AKIRA』を観て、大友氏が描いたほかの漫画の英訳版がないかを探し、90年代に「童夢」にたどり着いたと話す。そして、ヨアキム・トリアーと共同脚本を手掛けた『テルマ』を製作する際、子どもが生まれていたフォクト監督は「童夢」を読み直し、当時よりもさらに大きな衝撃を受けたという。子どもには大人には分からない秘密の世界があり、そんな大人には分からない子どもだけの世界で起こる物語を映画にしてみたいと思ったそうだ。
フォクト監督は、特に「童夢」の最後のクライマックスシーンが素晴らしいと語る。本作でも参考にしたと明かしており、「誰にも気づかれないだろうと思ったのですが、日本公開で皆にバレてしまいますね。日本の皆さんが気に入ってくれることを願います」と本作への多大な影響を語った。
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「超能力」というモチーフをまったく新しい視点で捉え、子ども、団地という共有のキーワードを「童夢」から受け継いだ本作は、北欧特有の澄み切った夏の陽射し、風のざわめき、水面の波紋などを取り込んだスタイリッシュな映像美も見どころだ。
『イノセンツ』は新宿ピカデリーほか全国にて公開中。