優れた脚本作家に贈られる「向田邦子賞」の第41回贈賞式が、昨日5月23日、帝国ホテルにて行われた。
今回の受賞者は4月4日に行われた選考会で、三谷幸喜に決定。受賞作は、2022年に放送された大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。
式では、三谷さんが「選考委員の方々と一緒に僕が並んでいると、誰が受賞者かわからないような雰囲気で申し訳ないというか、フレッシュな感じが一切ないこの雰囲気…。本当にすみません。本当にうれしいです。ありがとうございます。向田邦子さんは、僕にとって憧れであり目標です。毎回本を書くときは、必ず向田さんのシナリオを読み返して、どうすれば向田さんに近づくことができるのかということを考えながらいつも書いてます」と受賞の喜びを語った。
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さらに、選考経過の説明や、大石静選考委員より賞状の授与などが行われた。
そして、「鎌倉殿の13人」で主演を務めた小栗旬がお祝いのスピーチを行った。「とにかく毎週新しい台本が上がってくるのが楽しみで、どんなお話になっていくんだろう、僕が演じる義時という役はどんな行動をとらせてもらえるんだろうと、本当に楽しみにできる約1年4ヶ月の撮影期間でした」とふり返った小栗さんは、「役者としてこんなに役者冥利に尽きる現場はないなと思いましたし、それも本当に一人でひたすら折れることなくここまで書き続けてくださった三谷さんのお仕事というのは、素晴らしいものだなと思っております。そんなすてきな『鎌倉殿の13人』を作っていただきまして、どうもありがとうございました。そして本日は受賞おめでとうございます」と締めくくった。
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また、出演者の新垣結衣、菅田将暉、小池栄子、生田斗真、佐藤浩市、大泉洋ら豪華ドラマキャスト陣が集結。「三谷さんの描く世界に関わることができて、本当にうれしく思います。このたびはおめでとうございます」(新垣さん)、「また、呼んでもらえるように頑張ります。本当におめでとうございます」(菅田さん)、「三谷さん、このたびは本当におめでとうございます。三谷さんのおかげで1年半、とても楽しい時間を過ごせました」(小池さん)、「三谷さんおめでとうございます。源仲章というとてもイヤミな役をいただきました。おかげさまで、日本国中で『うっとうしかったです』『イライラしました』という声をたくさんいただきました。これほど冥利に尽きることはございません」(生田さん)、「やっぱり三谷さんの物の見方、感じ方、大河でこれをやりたいと思ったということ、すごいなと思いました。本当におめでとうございます」(佐藤さん)、「三谷さんと一緒にお仕事できると思っていなかったので、今、何本も仕事させてもらえるようになって、夢のような出来事ではあります」(大泉さん)と受賞を称えた。
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贈賞式にはほかにも、坂口健太郎、瀬戸康史、梶原善、菊地凛子、山本耕史、中川大志、佐藤B作、草笛光子が登壇した。