「ケイト・ブランシェット最高傑作」との呼び声も高い『TAR/ター』。この度、すべての演奏シーンを自身で演じきったケイト演じる天才指揮者ターが、生徒を理詰めで容赦なく追い詰め、ヒリつく授業の空気感を圧巻の長回しで映し出した講義シーン映像が解禁となった。
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この度解禁となった映像では、名門ジュリアード音楽院で講義中のターが、入学したての1年生の生徒の「好みじゃない」という発言を聞き逃さず、問い詰めるシーンを切り取ったもの。
生徒は差別的な時代で活動したバッハの音楽に嫌悪感を持っていたが、ターはまだ若い生徒の素朴な意見に共感を寄せる様子もなく「もしバッハの才能が、性別や出身国で格下げされるようならあなたも同様」と畳みかけるーー。
このときのターは、アメリカの5大オーケストラで指揮者を務めた後、ベルリン・フィルの首席指揮者に就任、7年を経ても活躍。作曲者としての才能も発揮し、エミー賞、グラミー賞、アカデミー賞、トニー賞を制する「EGOT」と呼ばれる栄誉を得て、そして師バーンスタインと同じくマーラーを愛し、ベルリン・フィルで唯一録音を果たせていない交響曲第5番を、ライブ録音し発売する予定や、自伝の出版も控えるなど“全てを手に入れる寸前”。
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天才の圧倒的な自信とそして傲慢な態度、そしてヒリつく授業の空気感を、圧巻の長回しで映し出したシーンとなっている。
本作は、本年度アカデミー賞作品賞・監督賞・主演女優賞など6部門にノミネート、第79回ヴェネチア国際映画祭女優賞ほか、『シンドラーのリスト』『LAコンフィデンシャル』『ソーシャル・ネットワーク』に続く史上4作目の主要批評家協会賞(ニューヨーク/ロサンゼルス/ロンドン/全米)最優秀作品賞を制覇するなど、各映画賞を席巻、ケイトの演技にも注目が集まっている。
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『TAR/ター』は5月12日(金)よりTOHO シネマズ日比谷ほか全国にて公開。