クリスマスと新年を祝うホリデームードに満ち溢れた高級ホテルを舞台にした韓国映画『ハッピーニューイヤー』が12月9日(金)公開。この度、本作の監督クァク・ジェヨンの代表作である『猟奇的な彼女』のオマージュシーンが登場していることが明らかになった。
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クァク・ジェヨン監督初の群像劇となる本作。「2000年代後半に『ラブ・アクチュアリー』が登場した後、群像劇のラブストーリーが数多く作られました。私自身も感動して『黄昏流星群』を『ラブ・アクチュアリー』のようにしたいと思いシナリオを描きました」と明かす。また本作は、ホテルを舞台に14人の恋する老若男女を描く物語。『プリティ・ウーマン』や『愛と青春の旅立ち』、さらには『マスカレード・ホテル』や『THE 有頂天ホテル』なども参考に製作したそう。
そんな本作は、『猟奇的な彼女』のオマージュシーンが登場するという。
オーストラリアから韓国に帰ってきたビジネスウーマンのキャサリン(イ・ヘヨン)は、宿泊するホテル「エムロス」でドアマンとして働く、40年前の初恋の人サンギュ(チョン・ジニョン)に再会。思い出話に花を咲かせつつ、懐かしの母校へと足を踏み入れる。
娘が「エムロス」で結婚式を挙げるそうで、キャサリンは「誰の娘だと思う?」と思わせぶりな質問をする。実は、2人はかつて交際していたが、デモ活動に没頭していたサンギュは警察に検挙されてしまい、獄中生活を強いられ、キャサリンはほかの人と結婚してしまったのだ。そんなシリアスな空気になったところで、キャサリンは「ねえ、私を捕まえてみて」と陽気に走り出し、サンギュもあっけにとられつつ「捕まえたらぶっ殺すぞ!」と走り出す――。
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このシーンこそがオマージュシーン。『猟奇的な彼女』では、「私試験の日はノーパンなの。今日試験だったんだ」とボーイフレンドのキョヌ(チャ・テヒョン)をからかう“彼女(チョン・ジヒョン)”は、「捕まえてごらん!」とスキップしながら走り出す。彼女は「足が痛い」と自身のハイヒールをキョヌに履かせ、自分はキョヌのスニーカーを履き、圧倒的不利な鬼ごっこながら「捕まえないとぶっ殺すよ」と言い放つ可愛くて恐ろしい“彼女”の名シーン。監督は「キャサリンのキャラクターは『猟奇的な彼女』を意識して、『猟奇的な彼女』の“彼女”が年取った姿と重ね合わせて設定しました」と明かしている。
さらに本作ではもう1シーン、ファンが涙したあの名シーンがオマージュされているという。ぜひ劇場でチェックしてみてほしい。
『ハッピーニューイヤー』は12月9日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。