NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションは、NPS®ベンチマーク調査2022動画配信サービス部門を実施。この結果、最もNPS®が高いのはNetflixとなった。
業界全体では、動画コンテンツの豊富さやラインナップの幅広さ、コンテンツの探しやすさ、SNSなどでのコンテンツ情報の発信などがロイヤルティ醸成のポイントとなっている。また、各社のNPSを時系列で分析すると、2018年からの5年の間に、NPSを上げている企業と下げている企業の特徴が見られ、業界内における各サービスの位置づけに変化が生じていることが分かった。
※NPS®とは
NPS®(Net Promoter Score®)とは、「友人や同僚に薦めたいか?」という質問への回答から算出される、顧客ロイヤルティを測る指標で「企業やブランドに対してどれくらいの愛着や信頼があるか」を数値化することで、企業の顧客との接点における顧客体験の評価・改善に生かされている。
調査結果のポイント
1.動画配信サービス部門のNPS®1位はNetflix
対象の動画配信サービス9社のうち、NPS®のトップはNetflix(-2.0ポイント)となった。2位はHulu(-11.8ポイント)、3位はAmazonプライム・ビデオ (-13.8ポイント)となり、トップ企業とボトム企業の差は39.9ポイント、9社のNPS®平均は-22.7ポイントとなった。
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2.コンテンツの幅広さや豊富さがロイヤルティの醸成につながる
動画配信サービスのロイヤルティの要因を19の項目別に分析したところ、業界全体では「興味のあるジャンルのコンテンツの豊富さ」や「コンテンツの幅広さ・多様性」といった、コンテンツの豊富さや取り揃えの幅に関する項目がロイヤルティ醸成に寄与する結果となった。また、「問い合わせ対応の早さ/解決力」、「SNS・メールマガジンによる最新作・話題作・お薦め作などのコンテンツ情報の発信」、「企業イメージ・ブランドイメージのよさ」、「コンテンツの探しやすさ・検索のしやすさ」といった項目も業界全体のロイヤルティを高める要因となった。
一方でロイヤルティを高めるために優先的に改善すべき項目としては、「コストパフォーマンス」のほか、「オリジナルコンテンツの豊富さ」、「オリジナルコンテンツのクオリティ」、また「お勧めコンテンツ・レコメンデーションが適切である」といった項目となった。
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NPS®1位のNetflixは「オリジナルコンテンツの豊富さ」や「オリジナルコンテンツのクオリティ」といった項目において満足度評価が高くなったが、NPSが最も高かった2018年度の結果に比較すると、7ポイント低下している。
2位のHuluは「コンテンツの探しやすさやお勧め・レコメンデーションの適切さ」がロイヤルティ醸成のポイントとなり、昨年と比較してNPS®は10.7ポイント向上。3位のAmazonプライム・ビデオは、特に「コストパフォーマンス」が評価され、NPS®上位に位置する結果となった。
3.タイムパフォーマンスを意識して動画視聴している利用者は全体の52.1%
近年、時間対効果を示す言葉として「タイムパフォーマンス」という言葉がよく見られる。該当の動画配信サービスでの動画コンテンツの視聴において重視している傾向について調査をしたところ、タイムパフォーマンスや時間を効率よく視聴することを重視している利用者は合わせて全体の52.1%となった。
これらの利用者に対し、タイムパフォーマンスや効率的に動画を視聴することを気にしている理由も調査したところ、「仕事や家事育児のため映画やドラマを見る時間が限られているから」、「何もしないでただ動画を視聴している時間が勿体ないと思うから」、「自由時間を大切にしたいから」、「視聴を始めてから、クオリティの低さを理由に時間を無駄にしたと感じたくないから」といった声が多く見られ、動画視聴と別の作業を同時進行する声や、効率的に質の高いコンテンツを選んで視聴しているといった回答も多くみられた。
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4.「動画視聴後に口コミを投稿したりSNS上で感想や評価を閲覧している人のNPS®は高い
該当の動画配信サービスで動画のコンテンツを視聴した後に取っている行動について調査したところ、「家族や友人、知人に視聴したコンテンツの感想や評価を伝える」が最も多く40.9%となった。次いで「映画の評価・レビューサイトなどで、視聴したコンテンツの感想や評価を見る」(37.4%)、「SNSで他の人や感想や評価を見る」(31.9%)が続いた。
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コンテンツ視聴後の行動別にNPS®を分析したところ、最もNPSの評価が高くなったのは「SNSで視聴したコンテンツの感想や評価を投稿する」となり、NPS®は5.2ポイントとなった。次いで「映画の評価・レビューサイトなどで、視聴したコンテンツの感想や評価を投稿する」が3.3ポイントと続き、視聴後にコンテンツに関する発信や情報収集などの行動をとっている利用者ほどNPS®も高くなることがうかがえる結果となった。また視聴後に「有名人やインフルエンサー、映画評論家の感想や評価を見る」、「SNSで他の人の感想や評価を見る」といった行動をとる利用者のNPS®も同様に高い傾向がみられた。
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5.推奨度が高いほど、対象の動画配信サービスの継続利用意向も高い傾向に
対象の動画配信サービスにおいて今後の継続利用意向を、0~10の11段階でたずねたところ、「推奨者」 (推奨度が「9」~「10」の回答者)は平均9.4ポイント、「中立者」 (推奨度 が「7」~「8」の回答者)は平均7.7ポイント、また「批判者」 (推奨度が「0」~「6」の 回答者)は5.5ポイントとなり、推奨度が高いほど、継続利用意向が高くなる結果となった。
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<調査概要>
【動画配信サービス】
調査対象企業(アルファベット順、50音順):
ABEMAプレミアム、Amazonプライム・ビデオ、DAZN、dTV、Hulu、J:COMオンデマンド、Netflix、U-NEXT、ひかりTV
調査対象者:インターネットリサーチモニターのうち上記有料動画配信サービス利用者(1年以内の利用あり)
調査方法:NTTコム リサーチ*による非公開型インターネットアンケート
調査期間:2022/8/22(月)~ 2022/8/26(金)
有効回答者数:3,644名
回答者の属性:
【性別】男性:54.7%、女性:45.3%
【年代】20代以下:20.6%、30代:19.6%、40代:22.5%、50代:17.5%、60代以上:19.9%<NTTコム オンライン NPS®ベンチマーク調査とは>
NTTコム オンライン NPS®ベンチマーク調査は、NPS®の指標を共同開発した米国サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems)の調査手法に基づき実施しています。人口構成に沿ったモニター抽出を行い、信頼性の高いデータを各業界のNPS®のベンチマーク(基準)として発表するとともに、業界リーダーとなる1位企業の表彰もおこなっています。
また、NTTコム オンライン NPS®ベンチマーク調査データの販売もおこなっております。是非ご活用ください。