本日4月22日(金)より公開のマイク・ミルズ監督×ホアキン・フェニックス主演の『カモン カモン』より、本編映像が解禁された。
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今回解禁となった本編映像は、ホアキン・フェニックス扮するジョニーが甥のジェシーを寝かしつけようと「オズの魔法使い」を読み聞かせるところから始まる。ジョニーの読み聞かせを遮って「なぜ結婚してないの?」と唐突に尋ねるジェシー。ジョニーは、別れた彼女の名前を出し「ルイーザと長いこと一緒だった」と答える。
読み聞かせを再開するが、「好きだった?」と質問を重ねるジェシー。その後も続け様に別れの理由について尋ねる彼に、ジョニーは「たぶん…愛し合って、そしてまだ愛し合っていても、お互いへの愛を言葉にするのは難しい。やがてお互いを見つめて、こんなふうに思う。“なぜなんだ?”君は経験ないだろうけど、いつか分かる。仕方のないことさ」と丁寧に回答するのだった。
『ジョーカー』の狂気のイメージから一転、子どもからの質問攻めにたじろぎながらも、優しく真摯に答えようとする、まるでフェニックスの“素”を垣間見ることができるワンシーンだ。実際フェニックスは、撮影前に「自然でリアルに見えることを目標とした。しかし、自然な演技をしている、というものにはしたくなかった」と話している。
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そんな中で、フェニックスはジェシー役のウディ・ノーマンの存在が大きかったと言い「ウディがどうやればいいのかという例となり、毎日僕の目の前にいてくれた。僕にとって大事だったのは、ウディのやっていることをしっかりと聴いて、彼のやったことを受けて反応するということだったんだよ」とコメント。フェニックスの素朴で自然体な演技に、ぜひ注目してほしい。
また、この読み聞かせシーンで「オズの魔法使い」が選ばれたのには、ちょっとした裏話が。著作権があるものだと使用料がかかってしまうため、パブリックドメインの「オズの魔法使い」が使われたのだ。
一方で、「オズの魔法使い」と『カモン カモン』には共通点があり、ミルズ監督は「どちらも主人公が旅路の中で自分を発見していくロードムービーの側面がある。その繋がりに気がついて、撮影の直前にこの本を使うことを決めたんだ。撮る側が感性を磨きさえすれば、魔法のような機会を引き寄せることができると思っている。本当にたまたまだったんだけど、『オズの魔法使い』を選んだことも映画のマジックが効いたと思っている」とふり返っている。
映画『カモン カモン』は4月22日(金)より全国にて公開中。