園子温監督が役者の卵たちと創り上げた遊び心と映画愛あふれる最新作『エッシャー通りの赤いポスト』より、予告編映像と場面写真が解禁された。
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この度解禁された本予告では、「人生が決まる」オーディション会場に向かう、まだ「何者でもない」者たちが映し出される。オーディションでは様々な個性的なキャラクターが登場。しかし鬼才映画監督・小林が全員新人で撮ろうとした企画を、エグゼクティブプロデューサーによって阻まれそうになる。
予告には園子温監督が経験した映画業界あるあるをエンターテインメントに昇華し、さらにいま「仮面」をかぶって生きる全ての人へ「エキストラでいいんか?人生のエキストラで」「君は誰だ?」「仮面を外して、衝動のまま突き進め」と畳みかけるようなセリフがメッセージとして詰め込まれている。
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また本作には、園作品らしい魅力的なヒロインが次々に登場。殺気立った訳ありの女・安子には、独特の存在感を放つ藤丸千。狂気をみなぎらせながら、可憐さも併せ持つ演技を披露している。また俳優志望だった亡き夫の遺志を継いでオーディションに応募する切子を演じるのは、黒河内りく。これまで演技経験がなかったとは思えない凛とした姿は、園作品に新たなヒロインの誕生を印象づける。
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そして映画監督の小林を支える恋人の方子は、モデル・フォトグラファーとしても活動するモーガン茉愛羅が演じており、柔らかさと儚さを持つキャラクターが映画に幻想的な雰囲気をもたらしている。
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それぞれ経歴も年齢も異なる役者たちが、園監督が全員のキャラクターを踏まえて作り上げたそれぞれの役を、実人生を生きるように熱演する姿は、群像劇ならではの迫力。さらに渡辺哲、諏訪太朗、吹越満といった園作品お馴染みのベテラン俳優たちも脇を固め、作品と若き役者たちを力強く支えている。
『エッシャー通りの赤いポスト』は12月25日(土)よりユーロスペースほか全国にて順次公開。