マッテオ・ガローネ監督による、神秘的で驚きに満ちたダークファンタジー映画『ほんとうのピノッキオ』のオフショットが公開された。
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映画では、自分のためを思い忠告をしてくれるコオロギに対し、「黙れ」と叫び木のハンマーを顔面に向けて放り投げ、甘い誘いがあると学校を抜け出したり、見ず知らずの男の馬車に乗って遊びに行ったりと、自由奔放な悪童ピノッキオ。ガローネ監督は、ピノッキオを演じたフェデリコ・エラピについて「フェデリコ本人はピノッキオと正反対!だから彼をキャスティングしたんだ」と語っている。
4歳から子役として活躍し、映画のセットには常に家庭教師が付き、芝居と共に勉学に励んでいたフェデリコ。真面目な姿は監督の言う通りピノッキオとは正反対のように見えるが、公開されたオフショットでは、撮影中のカメラをのぞき込む、好奇心旺盛な姿が。
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ガローネ監督は「ピノッキオは努力や義務や責任から逃避するキャラクターだよね。フェデリコ自身はピノッキオを我々が考えていたものとはかけ離れたキャラクターだと解釈していたんだけど、それでいて彼はまだ8歳(撮影当時)の子どもなので、純粋にピノッキオに共感し、その感情を上手く汲み取って演じてくれました」と撮影をふり返っている。
また、ジェペット爺さん役のロベルト・ベニーニとの共演についてフェデリコは「彼はすごく優しくて、親切で、ピノッキオみたいに優しい心の持ち主でした」と言い、ベニーニが自分と同じピノッキオ役を演じ、監督も務めた『ピノッキオ』(’02)についても「もちろん観ました。ロベルトのピノッキオは、キュートでした」と話した。
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一方のロベルトは、フェデリコをはじめ多くの子どもたちに囲まれる微笑ましい場面もあり、ガローネ監督は「ベニーニは原作者コッローディと近い場所の出身。ジェペットと同じ田舎生活を送り、自身も子供がいない。役に投影している部分があるのかも」と分析。休憩中のフェデリコに笑顔で話しかけたり、2人で毛布にくるまれてストーブにあたったり、本当の親子のような瞬間が公開された。
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『ほんとうのピノッキオ』は11月5日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開。