アンドリュー・ガーフィールド主演でYouTuberの狂乱を描いた映画『メインストリーム』より、本編映像が解禁された。
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本作で監督を務めたジア・コッポラは、叔母ソフィア・コッポラの『SOMEWHERE』の衣装アシスタントや、祖父フランシス・F・コッポラの『Virginia/ヴァージニア』でメイキングを担当。幼い頃から祖父や叔母の撮影現場に入りびたり映画に触れてきたジアは、「ソフィアやおじいちゃんの撮影現場が映画学校のようだった」と語っている。その後家族の元でキャリアを積み、27歳でジェームズ・フランコの短編小説をもとにした青春映画『パロアルト・ストーリー』で監督デビュー。
しかし彼女は映画界だけにとどまらず、CMやMVの監督としても活躍。2016年には「グッチ(Gucci)」のPre-Fallのコレクションと関連した短編フィルムを発表するなど、ファッション業界からも引く手数多で、学生時代に写真家のスティーブン・ショアに師事したことから、フォトグラファーとしての顔も持っている。インフルエンサーとして注目されることもしばしばだ。
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そんな多彩な才能で様々な顔を持つ彼女が、満を持して世に送り出した『メインストリーム』は、一見華やかに見えるSNS界の闇を描いている。ジアは「ソーシャルメディア上で人気を支えるものは一体何なのか、を突き詰めたかった。私たちは何気なくSNSを見ているけれど、実は、無意識に押している“いいね”や“フォロー”がSNSの主流(メインストリーム)を作っている。それなのに私たちには、その自覚がないという問題に気づいた」と作品作りのきっかけを明かしている。
今回解禁となった本編動画は、ジア・コッポラ色満載。Youtube動画がバズり、彼らのテンションが爆上がりする様子が、絵文字などのエフェクトでポップに表現されている。映画本編では、若者たちの心浮き立つ瞬間や、“いいね”に翻弄され苦悩するシーンなどに絵文字が散りばめられ、現実とSNSとの境が曖昧になっていく様が表現されている。毒々しくキラキラと輝く絵文字の洪水が、現実世界に雪崩れ込む表現など、ジア・コッポラならではのセンスに注目して欲しい。
『メインストリーム』は10月8日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。