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現在21歳にして芸歴10年を越え、子役から活躍している永野さんは、映画『ひるなかの流星』や『帝一の國』、NHK連続テレビ小説「半分、青い。」などでヒロインを演じ、いまや世代を代表する俳優のひとりとなった。
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そんな永野さんが今回、松竹映画の100周年記念作品のヒロインに抜擢。「半分、青い。」では高度成長期の終わりから平成にかけての時代背景の物語が描かれたが、本作では山田監督が「映画は日本の民衆の最大の娯楽だった」と明かす1950年代後半から60年代にかけての物語が描かれ、永野さんはまたも経験したことのない“映画黄金時代”のヒロインを演じた。
本作で演じたのは、劇中の松竹撮影所の近くにある食堂「ふな喜」で働く、愛されキャラクターの淑子。当時は監督やスタッフ、俳優たちが足繁く食堂に通い、飲み食いしながら夢を語り合ったり悩みをぶつけ合ったりしていたため、お店の人とも仲が良かったという。実際に当時の写真で見た食堂の雰囲気は、永野さんのイメージとかけ離れており現代との違いに困惑。お客との距離感や当時の話し方がつかめず、苦戦したそう。
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永野さんは「自分が生きていなかった時代のお話なので、今と違うんだなって実感することもありました。ですが、当時の写真を見たり、山田監督からお話を聞いたりして自分なりに淑子という人物像を描くことができたと思います」と語り、山田監督との会話の中で淑子を演じるためのヒントを見つけていったという。
劇中では「ふな喜」 の常連客である、菅田さん演じる映画監督を夢見た若き日のゴウに淑子が淡い恋心を抱き、その夢を応援し続ける一途な一面も。時代を越え、令和になったいまもゴウを支え続けている淑子と、夢を諦めたゴウのもとに“奇跡”が起きる…。
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本作も、かつてない苦境に直面しながらも夢を諦めることのなかった映画を愛する者たちの支えにより、ようやく完成した1作となっている。
『キネマの神様』は8月6日(金)より全国にて公開。