南米の山岳地帯、世間から隔絶された高地で暮らす8人の子どもたち。ゲリラ組織の一員である彼らのコードネームは“モノス”。「組織」の指示のもと人質のアメリカ人女性を監視し、厳しい訓練で心身を鍛える一方で、恋をし、仲間の誕生日を祝い、10代らしく無邪気に戯れる日々を送る。しかし、「組織」から預かっていた大切な乳牛を仲間の1人が誤って撃ち殺してしまったことから、亀裂が生じていく。
時を同じくして、敵からの激しい襲撃を受けた彼らは、ジャングルの奥地へと身を隠すことに。仲間の死、裏切り、そして人質の逃走…。極限の状況下、“モノス”の狂気が暴走し始める。
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ボリビア初の先住民族出身の大統領エボ・モラレスのドキュメンタリー『コカレロ』(07)や、下半身不随になった男性の実話を映画化した『ポルフィリオ』(11)で注目を集めるコロンビアの新鋭アレハンドロ・ランデスが監督をつとめる本作は、50年以上続いたコロンビアの内戦を背景に、暴力の絶え間ない脅威にさらされる世界と、そこに生きる若者たちの葛藤や焦燥、炙り出される人間の本質を大胆に描いたサバイバル・オデッセイ。
サンダンス映画祭ワールド・シネマ・ドラマ部門の審査員特別賞をはじめ、世界各国の映画祭で63部門にノミネート、そのうち30部門で受賞を果たし(6月21日時点、imdb調べ)、2020年のアカデミー賞国際長編映画賞コロンビア代表に選出された。「SCREEN DAILY」では『パラサイト 半地下の家族』や『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』などの強豪を抑え、2019年ベスト映画総合1位に選出されるなど、評価されている。
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本作を鑑賞したギレルモ・デル・トロ監督からは「魅了された! アレハンドロ・ランデスは、映画界の新たな声となる」という称賛が寄せられ、アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督は「型にはまらない衝撃的な映画! 見事だ」と賛辞を贈っている。
出演は、『キングス・オブ・サマー』のモイセス・アリアス、『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』『8月の家族たち』のジュリアンヌ・ニコルソン。さらに、音楽を映画音楽界の次なる巨匠との呼び声も高い『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』などのミカ・レヴィが手掛け、神秘的で不穏なスコアが作品の世界観を一層引き立てている。
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『MONOS 猿と呼ばれし者たち』は10月よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。