北イタリアの美しい港町ポルトロッソを舞台に描くサマー・ファンタジー・アドベンチャー『あの夏のルカ』。この度、本作で“夏の大自然”を描くうえで意識されたピクサーのこだわりが明らかとなった。>>『あの夏のルカ』あらすじ&キャストはこちらから北イタリアの美しい自然や街並みを舞台とした本作。海で泳いだり、飛び込んだり、ジェラートやスパゲッティ、スイカを食べるシーンなど、イタリアで生まれ育ったエンリコ・カサローザ監督が実際に幼いころに体験した夏の美しい思い出の数々が描かれている。例えば、主人公たちが海と街を行き来する本作では、これまでの作品で描かれてきた水とは少し違い、ピクサー内では「漫画の水しぶき」と呼ばれる“完全なリアリティを追求しない水”が描かれている。そしてその参考となったのが、『崖の上のポニョ』『千と千尋の神隠し』『紅の豚』などで美しい海を描き、エンリコ監督が愛してやまない“スタジオジブリ”と“宮崎駿”。作品のビジュアルにリアリティを持たせるために火や水など自然現象を担当するエフェクツ・チームのジョン・ライシュは、「エンリコ監督は映画のビジュアルにエレガンスさを求めており、そのエレガンスさは2Dアニメーションにインスピレーションを受けていました。しかし彼はピクサーに期待されるリッチさも失いたくないと思っていたので、僕らがよく参考にしたのは宮崎駿とスタジオジブリでした。あとは日本の木版画も参考にしました」と明かす。彼はさらに、「エンリコが語ろうとしているストーリーに貢献するために、僕たちは今までの現実的な描写とは全く違うアプローチをしファンタジーの雰囲気を持ち込みました。正直言って難しい事でした(苦笑)」と、大変な苦労を語った。ピクサーにとっては新たな挑戦となった本作だが、2Dアニメーションの要素を取り入れることによって、監督のイメージ通りである“リッチでありながら美しくデザインされた夏の大自然”を描き上げている。『あの夏のルカ』は6月18日(金)よりDisney+にて独占配信開始。
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