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”何か”の襲来を避け、遠くへ行くことができないアボット一家の状況を表現するため、ニューヨークのハドソンバレーや、その近郊にあるいくつかの主要なセットのみで撮影が行われていた前作。
一方で、一家が住処を失い、外の世界へと足を踏み入れていく最新作では、家の中から廃墟、列車、船着き場…と撮影エリアが大きく広がり、”音を立てたら、超即死”の展開がさらにスケールアップ。
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主演であり、プライベートでは自身の妻でもあるエミリー・ブラントとの間に2人の愛娘を持つクラシンスキー監督は、前作の製作時は劇中のアボット家の姿を通して、自分の子どもたちにも強く育ってほしいという父親からのラブレターの意味合いも込めて製作していたという。
その熱い想いは最新作でも健在で、今回では様々な場所で撮影が行われたが、なかでもクラシンスキー監督はアボット家の地元周辺を描くにあたり、代々ペンシルベニア州の鉄鋼労働者だった自身の家族を参考にした。

「“何か”の出現よりずっと前にも、そのコミュニティに厳しい時代は何度もあったはずだと考えてみるのは面白いと思ったんだ。そういう時期があったのはピッツバーグの製鋼工場で働いていた祖父や父を見ても明らかだった。だから彼らや、彼らのコミュニティについて聞いた話へのちょっとしたオマージュも入っている」と監督。
さらに、今回も自身の子どもと重ね合わせて、親にとって何より大きいであろう“成長”に焦点を当てたと語る。「ずっと頭にあったのは、親が子どもにする約束のことだ。自分のそばにいる限り安全だと親は子どもに約束する。でも残念ながら、いつかその約束を破るときが来るのは避けられない。いつか子どもは自力で世の中に出て行かなければならない。成長とはまさにそういうものであり、考えてみたい中心的なテーマだった」と明かした。
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最新作のアボット家は、前作でエヴリンが産んだ赤ん坊を抱えながら、危険に溢れた外の世界に足を踏み出していく。クラシンスキー監督の言葉にある通り、前作からさらに絶体絶命度がアップした本作で、2人の子どもリーガンとマーカスの成長は大きな鍵となりそうだ。
『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』は6月18日(金)より全国にて公開。