ラジオパーソナリティー・コラムニスト・作詞家と多彩な顔で知られるジェーン・スーさん自身の家族の出来事と思い出を描いたリアルストーリーを、山戸結希が監督、シリーズ構成を担当して映像化。20年前母を亡くし、ギクシャクした関係だった父・哲也とも、最近は時々外食しながら話をする仲になっている蒲原トキコに吉田さん。昔は破天荒な人生を歩んでいたが最近は丸くなった、自由奔放で愛嬌のある父・哲也を國村さんがそれぞれ演じている本作。
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吉田さん、國村さんのほか、トキコの相方としてラジオ番組「トッキーとヒトトキ」を進行するアナウンサーの東七海に田中みな実。20代の頃のトキコには松岡茉優。回想で登場するトキコの母に富田靖子。そのほか岩井勇気(ハライチ)らも出演。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
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今回の4話ではトキコが銀座のタウン誌「銀座百点」にエッセイを執筆。掲載されている銀座百点を探すため哲也と2人で銀座を訪れるが、銀座はすっかり様変わりしていた。色々な店に銀座百点を置いていないか聞いてまわるが、なかなか見つからない。“自分たちが知っている銀座”ではもはやなくなった街を歩きながら、哲也が服を買っていた店を訪ねると、店の上客とおぼしき身なりのいい老夫婦と孫が現れる。哲也の相手を切り上げすぐさま老夫婦の元に向かう店員。
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豊かな暮らしをしているであろう老夫婦と孫を見ながらトキコは、自分に結婚して子どもがいたらあの孫ぐらいの年齢になっていただろうか、母が生きていたらあんなふうに素敵に年齢を重ねていただろうか、父の商売が失敗せずに上手くいっていたら豊かな暮らしを続けていただろうか。もしも…と想いを巡らせる。
その後、銀座百点を見つけた2人は食事をして帰路に。変わっていく銀座の街に哲也は「銀座がどんどん薄くなるな」とつぶやく…というラストだった。
「同世代(30代~40代)の人に薦めたい。私はこの回の終盤、泣きました」「知ってる街の風景が変わったりとかやっぱりショックなのはショックかな」「東京の変化そのものを楽しもうと他人には言えても、自分事だとやっぱり寂しいね」など、街から思い出の場所が消えていく寂しさに共感する声が上がるとともに「この年になってこういうの観ると、じんわりくるなぁ 街の移り変わりに両親の歩んできた軌跡に、父と娘の関係に。自分と重なりまくっちゃう」と、自らの境遇を重ねる声も。
一方「この服で銀座のこの店には入れないとか、店員からのあしらいを感じてしまうとか、そういうのって自信に満ち溢れてるように見える都会の人でも感じる事があるんだ!」と、銀座に対しトキコが抱くある種の“コンプレックス”に驚いたという反応も上がっている。