次の時代を作るべく、諦めずに戦い続ける

新型コロナウイルスが世界を襲った2020年を総括し、「きっと、皆さんが色々なことに“気づいた”1年だったと思います。そんななか、人と人のつながりや、ぬくもりといった見えないところに改めて価値を感じる方が増えたのではないでしょうか」と語る有村さん。いま、この時代にラブストーリーが持つ可能性についても、持論を教えてくれた。
「家族も友だちも、性別も関係なく、全てに対して愛は生まれるから、我々はラブストーリーを生きていると考えています。様々なカルチャーに救われたり、好きなものに救われたりする人もいらっしゃるけど、人を救えるのは人が1番じゃないでしょうか」。
そして、目線はさらに向こうへ――。本作で同い年の菅田さんと共演したことで、さらなる責任感が芽生えたそうだ。
「菅田くんは、自分たちが次の時代を作っていかなきゃいけないと意識がすごく高い方で、自分の思いを行動に表わすこともできる。その姿が、後に続く20代前半の役者に『自分もこういう風に、実体として残していきたい』という影響を与えていると思います。菅田くんが先陣を切って体現してくれることによって、私たちも勇気をもらえるし、尊敬しますね。私も、次の世代の子たちのためにもそうだし、先輩たちが作ってきたものを壊さないでちゃんと結果として残していかなきゃいけないなと思います。
私たちの年齢は、忙しくさせていただいていた時期から、少し落ち着いてじっくり仕事と向き合う時間に差し掛かっていると感じています。考える時間が増えたときに、どういう方向でやっていこうか、きっとみんな同じところで悩むかと思うのですが、悩む時期は悩む時期で、楽しまなきゃいけないし、戦い続けなきゃいけない。私の中では、『諦めない想い』があります。
いまやっていることにいつか実りが来るかもしれないし、どうなるか分からないけど、とにかくやり続けるしかないと思っています。あとはちゃんと自分のセンスを信じて選択することですね」。