ライオンファーム経営のため、家族で南アフリカに移った11歳のミア。そこでの生活に馴染めない日々が続く中、クリスマスの日にファームにホワイトライオンのチャーリーが生まれた。最初は心を閉ざしていたミアだったが、まとわり付いてくる小さなチャーリーの世話をし、共に成長していくうちに、互いに特別な友情で結ばれていく。
3年の時が過ぎ、チャーリーはファームにとっても観光客を呼べる重要な存在となっていたある日、ミアは父が囲いの中で野生動物をハンティングする「缶詰狩り」の業者にファームで育てたライオンを売っていたという驚きの事実を知る。チャーリーを救うため、ミアはあらゆる危険に立ち向かいながら、ティムババティ野生保護区を目指し、南アフリカを横断しようと試みる――。
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『アラン・デュカス 宮廷のレストラン』など、多くのドキュメンタリー作品を手掛けるジル・ド・メストル監督が、11歳の少女ミアと、クリスマスにやってきた小さなホワイトライオンのチャーリーが育む友情、そして家族の再生を通して、南アフリカの社会問題を映し出す本作。
缶詰狩り(キャンドハンティング)は、トロフィー(獲物の角などから作られる狩猟記念品)や娯楽の獲得を目的とした狩猟形態「トロフィー・ハンティング」のひとつで、人工的に繁殖させた(野生)動物を囲いの中に放って狩猟するため、「フェア・チェイス(Fair chase)」の精神と倫理性が欠けるといった観点で、動物愛護団体だけではなく、同じハンターからも批判が集中。南アフリカにおいて社会問題となっている。
今回、少女とライオンの関係性をリアルに描くため、ヨハネスブルグ近郊で野生動物保護区を所有・運営している動物研究家で保護活動家のケヴィン・リチャードソンが撮影に参加、実際に3年を超える年月をかけて撮影された。少女とライオンの友情はもちろん、南アフリカの大自然が映し出されたCGなしの映像は圧巻だ。
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ミア役には、300人以上が参加したオーディションから抜擢されたダニア・デ・ヴィラーズ。ミアの母・アリスは、『イングロリアス・バスターズ』『英雄は嘘がお好き』などに出演、近年では映画監督としても才能を発揮しているメラニー・ロラン。父役は、ラングレー・カークウッドが演じている。また、ミアの相棒となるチャーリーは、ダニアとの相性を見ながら、ホワイトライオンのトールが選ばれた。
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『ミアとホワイトライオン 奇跡の1300日』は2021年2月26日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開。