>>『バクラウ 地図から消された村』あらすじ&キャストはこちらから
前作『アクエリアス』で映画界を席巻したブラジルの俊英クレベール・メンドンサ・フィリオ監督が本作で描くのは、現代に警鐘を鳴らす暴力に彩られた寓話的世界。
今回特別に解禁されたオープニング映像は、宇宙から始まり、カメラはそこから見下ろした美しい星=地球、やがて南米大陸にフォーカスしていく。その先に映し出されるのは、ブラジル北東部の田舎町バクラウに向かって走る車。テロップには「今から数年後…」の文字。
印象的なこのオープニングについて、フィリオ監督は「普通は映画の中でこのように地球から何処かの土地へとフォーカスされる(SF的な表現を使う)としたら、殆どの場合、その先は北米かヨーロッパでしょう。そこが(今のブラジルの地域的な視点を突き詰めたいと考えていた本作にとって)面白いアイデアだと思いました」と、ブラジル北東部という土地の地域性が本作の重要なポイントであると語る。

そして予告編映像でも観られるように、謎の飛行物体が飛び交う不可思議な世界観が日本の観客からも注目を集めていることについて、「この映画で最も安価な特殊効果は<今から数年後…>のテロップですね。観客はそれによって脳内のダイヤルを未来の方へ回し、スクリーンの中に未来的な要素を見出そうと意識してくれます」と、この作品が近未来を舞台にしたSFであることも示唆している。

『バクラウ 地図から消された村』は11月28日(土)よりシアター・イメージフォーラムにて公開。