東京国際映画祭(TIFF)もいよいよ今日で閉幕。ここまで10日間、幸いにもスタッフでは誰もコロナを発症した人は出なかった。今年は開催できたことで半分は成功だね、と一部関係者からも言われたりして、こうして最終日を迎えると、確かにそうかもと思う次第。でも、オリンピックは参加することに意義があるとは言われるけれど、やっぱりそこで金メダルを目指すことも大事なわけで、TIFFもより高みを目指さなければならない。今年はお客さんが選ぶ「観客賞」だけが用意されている。選ばれた審査員が選ぶ形よりも、ある意味公平ではあるかもしれない。どの作品の上に女神が微笑むかはわからないけど、いずれにしてもより多くのお客さんから支持された作品にスポットライトが当てられ、その作品がまたより多くの人に観てもらえる、もしくは配給がまだ付いていないような作品であれば、この賞によって配給が決まり、より多くの人の目に触れる機会が増える。これこそ映画文化を広めるということであり、映画祭の大事な役目の1つだと思う。どんな作品が巣立っていくのか?映画の幸せな昇華を見届けよう。