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母が決めた望まぬ結婚を控える貴族の娘エロイーズ(アデル・エネル)と、その肖像画を描くことになった画家マリアンヌ(ノエミ・メルラン)。描き上げた肖像画を自らの手で消してしまったマリアンヌに対し、エロイーズがモデルになると申し出たことをきっかけに、ふたりは急速に接近していく。
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解禁となった新場面写真では、ひとりになることを好むエロイーズから離れた岩陰で、マリアンヌがこっそり彼女のことを描き留めようとするマリアンヌや、マリアンヌが大好きな曲であるヴィヴァルディ協奏曲第2番ト短調 RV 315「夏」をつたないピアノ演奏でエロイーズに聴かせてあげるシーンをとらえる。
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眠ってしまったエロイーズの寝顔をこっそり描き始めるマリアンヌの姿など、ふたりが徐々に距離を縮めていく様子を写し出す。
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また、マリアンヌの前を進んでいたエロイーズが振り向き初めてマリアンヌを見る重要シーン、泳げもしないのに海に入りたいとドレスを脱ぎ捨てひとりで海に向かうエロイーズの姿、暗闇の中で純白の衣装を着て佇むどこか幻想的なエロイーズも…。
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エロイーズがひとりで写っているカットは、全て劇中マリアンヌの視線そのもの。これらの場面写真だけでも、ふたりの“視線”が映画の中で重要な意味合いを持つことが伝わる場面写真となっている。
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セリーヌ・シアマ監督は、「この物語のことを空想し始めて、すぐにぶつかった難題が18世紀当時の女性たちの親密な感情を表現することでした。女性たちは、自分たちの将来がすでに決められているものであることは分かっていた一方で、定められた運命以外の体験もしていました。好奇心旺盛で、賢く、恋愛することを望んでいたのです」と語る。
「女性たちの欲求が当時の世界では禁じられていたものであったとしても、その事実は変わりません。1人になったときようやく、すべての儀礼から解放され、警戒感が解け、気を抜くことが許されます。自分の体が自分のものになる唯一の時間でした。私は、彼女たちの友情や問いかけ、その姿勢、ユーモア、そして、走ることへの情熱に報いたかったのです」と、エロイーズやマリアンヌのような女性をはじめとする、当時の女性たちに心を寄せる印象的なコメントを寄せている。
『燃ゆる女の肖像』は12月4日(金)よりTOHOシネマズシャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開。