同シリーズで監督を務めたピーター・ジャクソンは、Facebookにイアンに宛てた長文メッセージを投稿。イアンとの『ホビット』の撮影秘話を明かした。
『ロード・オブ・ザ・リング』に引き続き、ビルボ役としてイアンに出演を依頼するため、監督はイアン夫妻をディナーに招いた。イアンは思いがけず「本当に申し訳ないけど、受けることはできない」と出演オファーを断ったという。驚いた監督が理由を尋ねると、パーキンソン病を患い、セリフを記憶することもできない。歩くことも難しく、撮影地のニュージーランドに行くことも困難で、「引退しているようなものだ」と言われたという。
監督の母親とおじもパーキンソン病で何年も闘病していたため、この病気に理解のあった監督は、イアンの自宅近くで身体に負担がかからない撮影を提案。監督は「それなら、できそうだ」と承諾してくれたイアンの手を握り、涙ながらに感謝を述べたとのこと。「彼からは本当にたくさんのことを学んだ」と綴っている。
同シリーズでレゴラスを演じたオーランド・ブルームは、インスタグラムのストーリーズで「伝説の人を失った。彼は『ロード・オブ・ザ・リング』のキャラクターの中では最も小さな(身体の)役の1人を演じたけれど、ぼくにとってはとても大きな存在だった」と追悼。
イアン演じるビルボの甥で主役のフロド・バギンズを演じたイライジャ・ウッドは、ツイッターで「非凡で才能豊かで活気に満ちていたサー・イアン・ホルムが亡くなった。さよなら、おじさん」と別れのメッセージを送った。
So sad to hear that the singular, brilliant and vibrant, Sir Ian Holm has passed. Farewell, uncle. pic.twitter.com/q9RBKT3hBC
— Elijah Wood (@elijahwood) June 19, 2020