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実話からインスパイアされたキャラクター!
主人公のローズは、脚本家のニコール・テイラーがあるスター発掘番組で見かけた女性シンガーがモデルとなっている。番組で素晴らしい歌声を披露した彼女だが、道を踏み外した過去があり、5人の子どもがいた。
「彼女はとても才能があります。彼女は才能を追い求めるべきでしょうか? それとも、母として、ただ子供に対して責任を持つべきか? その答えが分からなかったので、私はこの疑問に夢中になり、この映画で追及しました」と本作が生まれたきっかけをニコールは明かす。
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そして「本作は、夢と現実との対立、周りの誰も見たことがない何かを追い求めること、誰の賛成も得られずに保守的になるとき、その夢がどうなるかについての物語です」と、女性たちが抱えうる葛藤とその先を描いたことを語る。
女性アーティストであるということの真実
そんな本作について「女性や親であること、夢、アイデンティティについて見事に語った脚本でした。現代社会に溢れるこの対立の問題に対し、この映画はその答えを見つける過程にある様々な旅や道を描いています。そしてこの物語は、長年ニコールの魂の中にあり、彼女こそが書かなければいけない物語でした」と、プロデューサーであるフェイ・ワードもまた同じ女性として共感を示す。
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海外のレビューでも、「女性アーティストであるということの真実を物語っている」(ザ・ワシントン・ポスト)と言われ、夢を追い求めることと家族との葛藤という、女性が直面しやすい問題がリアルに描かれていることが評価されている。
アカデミー賞女優が演じる母は「本当に心を動かす人物」
本作では、シングルマザーであるローズが夢を追うなかで子どもたちを傷つけてしまう姿を描く一方で、自身の母親との衝突する場面も見られる。脚本のニコールは「これは母親と娘の物語であり、その意味ではかなり普遍的です。母親と違う、異なる生き方を探して、バラバラに別れる娘はたくさんいます。私が感じるに、自分の出自と愛する人の出自を受け入れることは非常に重要なことです」と語る。
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「女性の生き方はとても速いスピードで変わってきました。当然、多くの娘が母親とは大きく異なった生き方をしていて、母親はこれやあれをしたがる娘を理解できません。ですが、これを抜けると、いつも味方になってくれる人を得るのです」と続け、本作で描かれたリアルな母と娘の関係について解説する。
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本作でローズの母親マリオン役を演じた、「ハリー・ポッター」シリーズで“ウィーズリー家の母”としてお馴染みのアカデミー賞女優ジュリー・ウォルターズは、この母娘の関係について「マリオンと彼女の娘との関係性には本当に心動かされ、彼女の強さ、信念、娘と孫への愛情には感動しました。本当に心を動かす人物だと思います。物語は本当にとてもリアルで、心を動かされたり、自分ごとととらえたりしない母親はいないでしょう」と人々の共感を呼ぶ物語であると語る。
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そしてトム・ハーパー監督は、ウォルターズの撮影初日をふり返り、「現場に到着し、皆を魅了した映画スターにたしかにうっとりとしたことを覚えています。彼女の演技は抑制がとれていて、本当に美しい演技の一片です。最初の撮影は一発オッケーで映画の最後のシーンとなっています。彼女は素晴らしい」と、本作を一層、心震わす物語へと仕立てた名女優の演技に称賛を贈っている。
『ワイルド・ローズ』は6月26日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。