■ストーリー
オランダ北部の島に、家族で夏のバカンスにきていた11歳の少年サム。彼は「地球最後の恐竜は、自分が最後って知ってたのかな」と悩む、小さな哲学者のような男の子。そんな彼が不思議な魅力にあふれた少女テスと出会う。そんなテスにサムはどんどん魅かれていく。
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ある日サムは、テスからある重大なことを打ち明けられる。死んだと知らされていたパパを、ママには内緒で島に招待したというのだ。娘がいるなんて知らないパパに、娘の存在をどんな風に知らせるのか…。テスとサムの秘密の計画が実行される!
■アンナ・ウォルツの児童文学を映画化、大人のための感動のファンタジー
都会の喧噪とは遠く離れた避暑地の島を舞台とし、ヨーロッパ映画らしいきらびやかなバカンスムービーとして幕を開ける本作は、オランダの児童文学「ぼくとテスの秘密の七日間」を原作とした感動のファンタジー。美しい海とその風景をバックに繰り広げられる“秘密の計画”は、子どもたちだけでなく、多くの大人たちのかけがえのない思い出や記憶を呼び覚まし、生きていくことの豊かさを心に刻んでいく。

監督を務めたのは、バラエティ誌の「2019年に観るべきヨーロッパの監督10人」に選出されたオランダの新たな才能、ステフェン・ワウテルロウト。
本作で長編デビューを飾る彼は、現実と空想の狭間を行き来する少年の姿を繊細なタッチで描くとともに、風変わりで謎めいたテスにぐんぐん心惹かれていくサムの甘酸っぱい初恋物語を軽やかなユーモアたっぷりに映像化。子どもたちが家族や大切な人たちと触れ合いながら、目覚ましい成長を遂げていくひと夏の一瞬一瞬を愛おしく輝かせている。
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『恐竜が教えてくれたこと』は2020年3月上旬より、シネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。