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シリーズ最新作にして完結編となる本作を引っ提げて来日したデュボア監督はまず、「日本のアニメはいつも我々にインスピレーションを与えてくれる。そして日本人は子供向けのアニメであっても大切に思ってくれるところが好きです」と挨拶。
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本シリーズが愛される理由については「ドラゴンというクリーチャーは、世界中の色々な文化に存在しており、ゆえに親和性の高いものです。そんなドラゴンと人間が仲良くなり、背中に乗って空を飛ぶという願望を叶えてくれる物語だから人気になったのかもしれません。そしてそんなドラゴンがこの世に実際に存在するのではないか? と思わせてくれるリアルなストーリーも世界中の人々に愛される理由かもしれません」と考察した。
ドラゴンの抱きしめたくなるようなデザインは大型のネコ科がヒントに
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会場のファンとのQ&Aでは、ヒックの相棒“トゥース”として活躍するドラゴン、ナイト・フューリーのデザインについて質問されると「ドラゴンを造形する場合は、地球上に実在している野生動物を参考にデザインしています」と監督。
「ナイト・フューリーの場合は、世界で最強のドラゴンであり、バイキングに恐れられているイメージを与えたかったので、ブラックパンサーのエレガントさやほ乳類的な部分を参考にし、そして犬や猫のような親しみやすさや、抱きしめたくなるような魅力が出るように大型のネコ科の動物たちの動きと資質を加えてデザインを考えていきました」と、クリエイターとしてこだわりを紹介した。
『きつねと猟犬』『タイタニック』『E.T.』と共通点も!?
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さらに、本作のエンディングの意図について問われた監督は、「シリーズ2作まではヒックと仲間たちは、ドラゴンとの共生という道を示しました。今作では人間が抱える問題にも触れられると思い、感情的により複雑なラストを提示しました」と、鋭い質問に笑顔を見せながら回答。
「主人公のヒックは、自分にはまったく価値がないというところから始まり、最後には聡明で他人のために何かをするという成長を見せます」と、最終章に相応しいラストについて期待が膨らむコメントを示しつつ、「自然は守らなければいけないのに、人間たちは自然を傷つけるということを繰り返しています。そのような描き方には宮崎駿監督の作品から大きなインスピレーションを受けています」と、日本が誇るアニメ界の巨匠へのリスペクトも覗かせるひと幕も。
さらに、ディズニーアニメーション『きつねと猟犬』から映画『タイタニック』『E.T.』『ロスト・イン・トランスレーション』などのタイトルを挙げ、「一時の素晴らしい友情などによりお互いが深く繋がり、それによってお互いが永遠に変えられ、そしてそれぞれの道を歩み始めるというスタイルのストーリーが私は好きです。そういった物語の伝統に本作で貢献したいとも考えました」と、本作に込めた思いについて言及した。
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最後にデュボア監督は、「ワクワクするし、作品を気に入って楽しんでもらえたら嬉しいです。一人でも多くの日本の方に響くことを願っています。それが作品に携わったスタッフたちのなによりもの喜びだからです」と語り、日本公開に向けて期待を込めていた。
『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』は12月20日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。