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1970年代アメリカ、30人以上の女性を惨殺したとされるテッド・バンディ。IQ160の頭脳で容姿端麗、司法・メディアを翻弄した稀代の殺人鬼。その余罪はいまなお謎に包まれており、本当の被害者の数は誰も知らない…。
この度解禁となったのは、そんなテッドとリリー・コリンズ演じるシングルマザーのリズが恋に落ちる瞬間を収めたロマンチックな1枚から(でもどこか獲物を狙う目をしている…)、彼女とその娘の誕生日を手作りケーキで祝う、恋人思いな一面が垣間見える1枚(でも右手に握られている包丁が気になる…)。
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さらに、法廷で雄弁に語る姿も凛々しく、スーツ姿も様になっているが、見逃せないのが囚人服。握りこぶしを壁に押し付け声を荒げている様子のテッドには、ほかの写真で見せていた温厚さが全く感じられず、シリアルキラーの片鱗を見せている。
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この善人と悪人の狭間を行き来する演技を披露している本作のザックは、まさに新境地であること間違いなし。本作にコラムを寄せている映画評論家の森直人氏はその書き出しを「ザック・エフロンが凄い」とし、「テッド・バンディはよく気が利き、話も上手だが、押し出しが強いわけでもない。そんな一見無双の男をザック・エフロンは過去作の“延長”で演じている。『グレイテスト・ショーマン』では階級や人種を超えた恋をピュアに貫く優しき上流階級出身の青年役。お下劣コメディ『ダーティ・グランパ』ではロバート・デ・ニーロ御大の暴走を丁寧にサポート。しかしその正体は“シリアルキラー”の殿堂入り――世にも邪悪でおぞましい美女狩り猟奇野郎のテッド・バンディなのである」。
まさにザック・エフロンが持ち合わせているキャリア、イメージこそが、テッド・バンディを演じるうえで一番の強みになっている様子。今作で観れるのは、そんな“ザック・エフロン”という概念をまるっと覆す、レベルアップした姿に違いない。
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『テッド・バンディ』は12月20日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。