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「この映画は“ロマンス”と“大人へ成長していく過程”という二つのティーンエイジャーの感覚を描いたストーリーなんだ。作品を通じてティーンエイジャーたちのこういった世界をリアルにみせられていたら嬉しいよ」とティモシー。本作でのキャラクターをひと言で表すとしたら、「“ティーンエイジャー”かな!(笑)」と笑顔を見せる彼が、今作について語ってくれた。
ティーンエイジャーの悩みごとは
「とても普遍的なこと」
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舞台となるのは1991年の夏、美しい海辺の町ケープコッド。この設定も「重要なものの一つ」とティモシーは言う。「大々的な取り締まりをしていなかったドラッグという大きな罪をこの作品では描いている。僕が演じたダニエルは、親友や親しい人たちとの関係性と、ドラッグの世界との狭間でばらばらに崩れていってしまうという役なんだけれど、1991年のケープコッド、特に東海岸という場所がこのテーマを描きやすくしていると思うよ」と語る。
4月に日本公開された『ビューティフル・ボーイ』でも深刻な薬物依存の若者を演じていたティモシーは、今回、愛する父親を亡くした悲嘆を抱えながら、ドラッグに手を染めていく役どころとなる。
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その麗しさと演技力で瞬く間に世界的人気を獲得したティモシーだが、本作のダニエルのように悩みを抱えたことがあったとか。「自分の肌が気に入らなかったり、ロマンティックな相手や人生の相談相手が必要になったり…ティーンエイジャーの頃に抱えるいろいろな悩みは、自分の経験でもそうだけどとても普遍的なことだと思う」とティモシー。
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「今回はそういったロマンティックな相手をマイカ(・モンロー)演じるマッケイラが、そして人生の相談相手をアレックス(・ロー)演じるハンターが担っているけれど、こうした若いころの悩みがこの作品にも大きく関係しているから、自分の中からその感覚を拾いだしたり、周囲の似たような年齢の人たちを観察したりしてダニエルというキャラクターにも活かしていったよ」。
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また、そのマイカについては、「素晴らしい女優。彼女とのストーリーは、映画の主軸ではないのかもしれないけれど、彼女との共演は化学反応をおこせたと思う。とても頭のいい人で共演できてうれしかった」とふり返っている。
新世代監督のもと「これまでの現場とは
違うやり方で作品をつくりあげた」
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そのほかのキャスト陣とも年齢が近く、さらに大きな化学反応を巻き起こしていることが伺える本作。中でも、「一番の中心人物はもちろんイライジャさ!」と、ティモシーは本作で脚本と監督を務めた新鋭イライジャ・バイナムを挙げる。
「彼は28歳であんなにすごい脚本を書き上げて、当時自分はまだ幼かった頃の1991年という世界観を見事に再現しているんだ。彼がいたからこのチームはひとつにまとまることができたよ」と明かす。
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「若い役者にとって複雑な役柄を演じられるチャンスはそう多くはないけれど、脚本家兼監督のイライジャ・バイナムは、この作品でティーンエイジャーのもつ複雑さを見事に描いてくれた。素晴らしい脚本家だよ。彼と一緒に仕事ができて本当にうれしい。彼の素晴らしい映画がクルーみんなをひとつにしてくれたんだ。同世代と一緒に、これまでの現場とはまた違うやり方で作品をつくりあげることができたよ」。
世界的ブレイク前だからこそ輝くティーンエイジャー役
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さらに、この作品を通じて伝えたいメッセージについても、流れるように言葉が続く。「ティーンエイジャーのころは、周囲のいろいろな出来事や経験すべてに影響され、自分は一体何者なんだろう、周りからどう思われてどんな風に見られているんだろうといったことに悩んだり、それぞれに他の家族とは違う自分の両親との関係に悩んだりしている。いろいろな感情や体験が混ざり、清算され、一人の人を作り上げていく過程なのだと思う」。
「大人になるちょっとまえのこの世代特有の、こういった体験、経験、感覚を、作品を通して感じてもらえたら嬉しい」と語るティモシー。まだ世界が知る前の未完成な輝きを放ちながら演じたティーンエイジャーに、注目だ。
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