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明治と大正のはざま。文明の波がひたひたと押し寄せ、時代の移り変わりに直面した山あいの村を舞台に、「本当に人間らしい生き方とは何か」を世に問う本作。主人公の船頭トイチには日本を代表する名優・柄本明。ヒロイン役には川島鈴遥を抜擢。そのほか、村上虹郎をはじめ、伊原剛志、浅野忠信、村上淳、蒼井優、笹野高史、草笛光子、細野晴臣、永瀬正敏、橋爪功といった超豪華なキャストがオダギリ監督のもとに集結。
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さらに撮影監督には、独特な色彩を映像に落とし込む名匠クリストファー・ドイル、衣装デザインには『乱』でアカデミー賞を受賞したワダエミ、そして世界を舞台に活躍するピアニスト、ティグラン・ハマシアンが映画音楽に初挑戦している。
様々な人たちの喜びと悲しみ、生と死を乗せて舟を漕ぐ船頭…
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予告編では、村と町をつなぐ渡し舟の船頭・トイチとその客人たちが、まもなく完成する橋の建設について会話を交わし、少しずつ日常が変わっていく様子が映し出されている。クリストファー・ドイルによって切り取られた美しい日本の原風景、そしてトイチが様々な客人のよもやま話に耳を傾けながら川の渡しをする様子は、舟の上で起こるドラマを期待させる。
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橋の完成が近づき、“役に立たないものはみんな無くなっていく”という会話は、日々めまぐるしく進化していく現代で何か大切なものを失っていないかと考えさせられる言葉。やがて渡し舟を漕ぐようにゆったりと流れていく映像から一転、突然現れた少女、聞こえてくる“一家皆殺し”のうわさ、凶器を持った男などによって不穏な空気が漂い始める。美しい映像に魅せられながらも、この村に、そして時代に取り残された船頭・トイチに、何かが起こることを予感させる予告編となっている。
『ある船頭の話』は9月13日(金)より新宿武蔵野館ほか全国にて公開。