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田舎の電気工から“事実上の大統領”に上り詰め、アメリカを自在に支配し、9.11後の世界を大混乱に陥れたディック・チェイニーを描く本作。タイトルの『バイス』とは、副大統領(バイス・プレジデント)を指すだけでなく、“悪徳”や“邪悪”といった意味も込められている。
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この度完成した予告編は、ジョージ・W・ブッシュが、チェイニーに「君しかいない。俺の副大統領になってくれ」と依頼する場面から始まる。チキンで手をベタベタにしながら国の行方を左右する大事な話をするブッシュを演じているのは、本作でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたサム・ロックウェル。
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一方、小難しい顔をして「私は社長だぞ。でかい会社だ。それに国防長官や、首席補佐官も歴任した。副大統領なんて形だけの仕事だろ。だからもっといい形に変えたい。全部任せてくれ」と核心を濁すかのように話すのは、クリスチャン・ベイル扮するチェイニー。彼は父ブッシュ政権下では国防長官を務めていたのだ。
内政問題や、軍事問題、エネルギー問題も外交問題も全て「俺に任せろ」とチェイニーは言う。そんなチェイニーに「あなたの力 盗られないようにしなくちゃね」とキツイ表情で発破をかける妻リン・チェイニーを演じるのは、こちらもアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたエイミー・アダムス。
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副大統領という目立たない地位を逆手に取り、パペットマスターのごとくダメダメな大統領を操って強大な権力をふるい、すべきでない戦争を他国に仕掛けた揚げ句、アメリカを、そして世界中をメチャクチャに変えてしまったチェイニー。
軽快なロックに乗せて流れるチェイニーの悪行がブラック・エンターテインメントをさらに増幅させ、ラストの“全部ホント”の言葉にあ然とするしかない(!?)予告編に仕上がっている。
『バイス』は4月5日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。