2012年、『桐島、部活やめるってよ』で俳優デビューし、第36回日本アカデミー賞新人俳優賞ほか多くの映画賞を受賞した東出さん。連続テレビ小説「あまちゃん」や「ごちそうさん」、映画『クローズEXPLODE』『アオハライド』『GONIN サーガ』などで注目を集めてきたが、昨年放送のドラマ「あなたのことはそれほど」での怪演、そして『関ヶ原』での熱演でさらに評価を高めた。
今年は、4月から放送されたフジテレビ“月9”ドラマ「コンフィデンスマンJP」が好評を博し、映画化も決定。それに加え、『寝ても覚めても』を含め6本もの映画に出演するなど大活躍。過密なスケジュールの中でも人一倍芝居について考え、セリフや動作まで完璧な演技を目指す東出さんは、さまざまな作品で挑戦を続けている。
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■全てを掛けた兄弟の熱き思いが走り出す!『OVER DRIVE-オーバードライブ-』
真面目で確かな腕を持つメカニックの兄・檜山篤洋(東出さん)と、世界ラリー選手権へのステップアップを目指す天才ドライバーの弟・檜山真純(新田真剣佑)。篤洋の助言を無視して、無謀で勝手なレースを展開する真純はラウンドごとに篤洋と衝突を繰り返し、いつしかチームにも険悪なムードが漂い始めていく…。
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本作では「“役者バカ”になれ」という羽田英一郎監督の言葉通り、キャスト陣には役づくりへの“課題”がそれぞれ用意されていたそうで、東出さんは約1か月にわたり車をいじり倒すメカニック訓練を行った。その成果もあってか、技術だけでなく専門用語、工具の名前まで完璧に覚えるほどの“メカニックバカ”に。プロのメカニックが認めるほどの腕を身に着けた東出さんの“泥臭い”演技に、誰もが胸を熱くするに違いない。現在公開中。
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■世紀のハッタリ合戦。最後に斬られるのは誰だ!?『パンク侍、斬られて候』
ある日、とある街道に1人の浪人があらわれ、巡礼の物乞いを突如切りつける。自らを“超人的剣客”と言うその浪人の名は、掛十之助(綾野剛)。掛は「この者たちは、いずれこの土地に恐るべき災いをもたらす」と語るが…。
次々とあらわれるクセもの12人。ある隠密ミッションの発令によって始まる前代未聞のハッタリ合戦。そして1人の猿が語り出す驚きの秘密。想像をはるかに超える、驚天動地の戦いがはじまる! 東出さんが演じるのは、超堅物で機転が利かない“ザ・お殿様”黒和直仁。真面目過ぎるがゆえの空気の読めなさが絶妙な笑いを生み出す。ふだんはあまり観られない、コメディ感満載のキャラクターが誕生する。6月30日(土)公開。
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■同じ夢みて戦った! 世界に揺さぶりをかけるアナーキー青春群像劇『菊とギロチン』
物語の舞台は関東大震災直後、戦争の足音が聞こえる時代。かつて、実際に日本全国で興行されていた「女相撲」は、当時困難な人生を生きざるを得なかった女性たちにとって、「強くなりたい」という、願いを叶えられる唯一の場所だった。様々な過去を背負った彼女たちが、少し頼りないが「社会を変えたい、弱い者も生きられる世の中にしたい」という大きな夢だけは持っている実在したアナキスト・グループ、ギロチン社の若者たちと運命的に出会う。次第に心を通わせていく彼らは、「自由な世界に生きる」という同じ夢を見て、それぞれの闘いに挑んでいくが――。
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『友罪』『64 -ロクヨン-』の瀬々敬久監督が30年ほど前から構想してきた本作。詩人の正津勉が「ギロチン社」の中浜哲について書いた記事を読んだことがきっかけであり、監督の一番の思い入れのある中濱鐡(中浜晢)役に東出さんが抜擢された。中浜が乗り移ったかような全身全霊の演技に期待が集まる! 7月7日(土)公開。
■製作期間8年! まだ見ぬ日本に出会う111分、極上の映画体験『ピース・ニッポン』
数年間に一度だけ、“一期一会”でしか出会えない風景を8年もの歳月を費やし追い求め、全国47都道府県・200か所以上で撮影した映像を厳選し、4K解像度で映画化。空からとらえた見たこのない絶景の数々、そして知っているようで知らなかった日本人特有の精神やルーツも紐解いていく、111分の日本をめぐる旅に観客を誘う。2020年東京オリンピックを控える中、「日本人にもっと日本のことを知ってほしい、もっと日本に恋してほしい」という思いがこめられた、日本の精神と絶景が凝縮された“ベスト盤”といえるドラマティックな映画。
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東出さんは、新たな日本に出逢う壮大な旅のナビゲーターを小泉今日子と共に務めるが、実は本作が映画ナレーション初挑戦。落ち着いたトーンで、映像に優しく寄り添う東出さんのナレーションは、美しい映像をさらに際立て、より一層の彩りを添えている。7月14日(土)公開。
■すべては1冊の本をめぐる祖母の遺言から始まった 『ビブリア古書堂の事件手帖』
シリーズ累計640万部を突破した三上延原作のベストセラーミステリー小説を完全実写映画化。五浦大輔(野村周平)は祖母の遺品から夏目漱石の直筆と思われる署名が入った「それから」を見つけ、鑑定してもらうため北鎌倉の古書店「ビブリア古書堂」を訪れる。店主である若い女性・篠川栞子(黒木華)は極度の人見知りでありながら本に対して並外れた情熱と知識を持っており、大輔が持ち込んだ本を手に取って見ただけで、大輔の祖母が死ぬまで隠し通してきた秘密を解き明かしてしまう。ある日、足を怪我してしまった栞子のために古書堂で働き始めた大輔だったが――。
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東出さんは、大輔の亡くなった祖母・五浦絹子に惹かれる小説家志望の田中嘉雄を演じる。知的な雰囲気で東出さんにぴったり。現代から30年以上前の人物を演じるが、物語のカギを握る重要なキーパーソンとなるに違いない。11月1日(木)公開。
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■初の一人二役で180度考えが変わった!?『寝ても覚めても』
『OVER DRIVE』のような内に秘めた熱血タイプや、『菊とギロチン』のような実在の人物から、『ピース・ニッポン』では初の映画作品ナレーションを務めるなど、各作品においてまったく色の違う役を演じ分ける東出さん。その中でも本作は、「考え方が180度変わった」と言わしめる作品だ。初の一人二役となるだけに、クランクイン前は自分がいままで培ってきた演技力で勝負しようと思っていたという。
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しかし、演技について濱口監督に意見を求めると、「ニュアンスはなし。東出昌大という“楽器”から出る声を聴きたい」と言われたことから、シンプルにそのままの自分で、まるで別人格の2人を表現した。濱口監督が引き出したかったのは、“作られた”ものではなく、素直に人が反応して出る声や感情だ。独特な演出方法から生み出された東出さんの演技は、先日のカンヌ国際映画祭でも「東出は『寝ても覚めても』にとって大変素晴らしい仕事をした!」(ガーディアン)と絶賛されるほど。これまでとはひと味違った“俳優・東出昌大”を目にすることができそうだ。
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『寝ても覚めても』は9月1日(土)よりテアトル新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷シネパレスほか全国にて公開。