ベイリーは『恋はデジャ・ブ』、『旅するジーンズと16歳の夏』などで知られるベテラン撮影監督で、昨年8月に新会長に選出されたばかり。
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前任のシェリル・ブーン・アイザックスは初のアフリカ系アメリカ人で30年ぶりの女性会長という、アカデミーに変化を起こした人物だった。

それに比べ、75歳の高齢であり白人男性のベイリーは、“多様性”を推し進めるアカデミーのトップにはふさわしくないという声も就任時に挙がった。これに対し、ベイリーは「そんなくだらないこと…。私は白人男性として生まれた。75歳って事実は変えられない。それが(会長になる)制限因子になるかい?」と主張していた。
セクハラの事実が確認されベイリーが会長の座から退く場合、7月に行われる選挙まで現副会長でベテランのメイクアップ・アーティスト、ロイス・バーネル(『ラストサムライ』、『リンカーン』)が会長を務めることになるそうだ。本来ならば会長の在任期間は4年。ベイリーは身の潔白を証明し、会長の座を守ることはできるのだろうか。
アカデミーは、「徹底的な調査が完了するまでこの件に関するコメントはしない」とのことだ。