今回は、猛暑にこそオススメの“青春”がつまった映画とともに、『パワーレンジャー』の新たな魅力に注目した。
邦画界注目の“青春ムービー”はコレ!
■人気急上昇・高杉真宙×次期朝ドラヒロイン・葵わかな!『逆光の頃』(公開中)

人気フィギュア「コップのフチ子」の原案者としても知られる漫画家タナカカツキの名作コミックを実写映画化。京都の街を舞台に、伝統工芸職人の父を持つ高校生・赤田孝豊(高杉真宙)が、同級生との別れや喧嘩、幼馴染のみこと(葵わかな)への恋を経験しながら少しずつ成長していく青春の輝きを描く。高杉さんは自身の主演作『ぼんとリンちゃん』の小林啓一監督と2度目のタッグとなり、京都での長期ロケ撮影で“青春時代”を体現した。
■「友だちってなんですか?」――思春期の複雑な人間関係がリアル!『ハローグッバイ』(公開中)

元彼との間に子どもができたのではないかと1人で悩みを抱えている、クラスでも目立つ存在のはづき(萩原みのり)と、「委員長」と呼ばれるほどの優等生だが、密かに万引きを繰り返す葵(久保田紗友)。同じクラスでも全く交わることのないタイプの異なる2人が、ある認知症のおばあさん(もたいまさこ)との出会いをきっかけに交流を持ち、ぶつかり合いながらも次第に認め合っていく。映画『心が叫びたがってるんだ。』の萩原みのり、高畑充希主演「過保護のカホコ」の久保田紗友というフレッシュな2人の女子高校生役に注目。
■“言葉を封印された少女”と仲間たちが「本当の気持ち」を伝えようとする!『心が叫びたがってるんだ。』(7月22日(日)公開)

2015年に公開され、大ヒットを記録した劇場版オリジナルアニメを実写映画化した本作。本音を言わない少年・坂上拓実(中島健人)が、しゃべると腹痛を起こしてしまう少女・成瀬順(芳根京子)とともに“地域ふれあい交流会”の実行委員に任命され、クラスメイトの仁藤菜月(石井杏奈)や田崎大樹(寛一郎)たちと一緒にミュージカルの公演を目指す模様を描く。それぞれが抱えていた悩みや不安を克服し、本当の気持ちを伝えようとするさまが綴られる。
洋画界からも隠れた“青春ムービー”が登場!
■アクション超大作なのにまるで『スタンド・バイ・ミー』!? 『パワーレンジャー』(公開中)

日本の”スーパー戦隊”を原点に、アメリカで育ったハイブリッドヒーローがハリウッドの技術と経験を注がれ映画化。日本人なら誰もが知るヒーローが、製作費120億円というハリウッドの圧倒的スケールによって、誰も見たことがない新たなヒーローとして覚醒する。
そんな“アクション超大作”としての側面が注目されがちな本作だが、実は“青春ムービー”としても見ごたえ十分! 物語に登場するのは、アメフト部の元スター選手でありがながら、ある事件をきっかけに選手生命を絶たれ、自分の存在価値に悩むジェイソン(デイカー・モンゴメリー)をはじめ、女子グループから孤立してしまうキンバリー(ナオミ・スコット)、他人とのコミュニケーションが苦手だが機械の扱いが得意なビリー(RJ・サイラー)、さらに転校を繰り返して家族ともうまくいかず、1人での行動を好むトリニー(ベッキー・G)と、不登校でお調子者だが、実は母親想いの一面を持ち合わせるザック(ルディ・リン)など、見た目も中身もバラバラで、現代の高校生らしい悩みを持つ5人の高校生たち。
「僕は、この映画が『グーニーズ』『スタンド・バイ・ミー』『ブレックファスト・クラブ』みたいなものだとも思っているんだ。それらの映画は、当時、僕に大きな影響をもたらした」と語るディーン・イズラライト監督の言葉通り、劇中では、互いを知りもしなかった5人が運命に導かれて出会い、ぶつかり合いながらも共に大きな障害を乗り越え、ヒーローとしても、1人の人間としても成長していく姿が丁寧に描かれている。時に傷つき、時に苦しみながらも、1つになって前を向く彼らの姿には、世代を超えた感動と勇気をもらえずはずだ。
数ある映画ジャンルの中でも、“友情”や“成長”といったキーワードには胸アツになる人も多いのでは? 『パワーレンジャー』を筆頭に、夏の話題作からとびっきりの“青春”を堪能してみて。