村上春樹は興味あるけど、どれから手をつけたらいいのかわからない…という方必見。『さんぽで感じる村上春樹』の著者であり、“ハルキスト”が集う聖地「6次元」の店主でもあるナカムラクニオさんに、初心者におすすめのハルキ本を3冊ピックアップしていただきました!
まずはこれを! 必読『風の歌を聴け』(講談社文庫)
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言わずと知れたデビュー作。村上春樹がジャズバーを運営していた頃、営業後にキッチンで書いていたのだとか。29歳になった「僕」が8年前の夏の出来事を回想するこの物語は、彼の有名な「鼠三部作」の一作目としても知られる原点。初心者にはまず読んでほしい、まさに“入門編”の一冊です。
読みやすい短編集『カンガルー日和』(平凡社)
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「短編集のなかでも傑作が多い本」として評価されている本です。国分寺でジャズバーを運営していた下積み時代の作品で、村上春樹ファンの中でも根強い人気を誇ります。18のショート・ストーリーで構成されていて、佐々木マキ氏の素敵な絵と溶けあったやさしい世界観が魅力的。
より深く世界感に没入するならこの一冊『アフターダーク』(講談社)
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渋谷駅周辺で繰り広げられた一晩の物語。作品内に描写されている渋谷の風景は実際の渋谷の風景そのままで、現実の世界でも作品の追体験ができます。渋谷になじみがある人であれば、自分の知っている街の物語を読む楽しさを味わえるでしょう。物語の舞台となる渋谷で、夜に読むのがおすすめです。
取材・文/萩原かおり
スポット情報
- スポット名
- 6次元
- 住所
- 東京都杉並区上荻1-10-3 2F