東京・用賀の世田谷美術館で世界的絵本作家「エリック・カール」の展覧会が、2017年7月2日(日)まで開催されています。一度見たら忘れられない鮮やかな色と描写は、子どもだけではなく大人にも愛され続けています。
童心へ帰る、エリック・カール展開催中!
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2017年7月2日(日)まで、東京・用賀の世田谷美術館で開催されている「エリック・カール展 The Art of Eric Carle」。
緑の色のユーモラスな表情のあおむしが印象的な絵本『はらぺこあおむし』で知られる絵本作家エリック・カールの原画や立体作品など、約160点が展示されています。
カラフルで繊細な配色が可愛い エリック・カールの世界観に浸ろう
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今年88歳を迎えるアメリカ人絵本作家エリック・カール。世界的ベストセラー『はらぺこあおむし』が日本で刊行されたのは今から約40年前のこと。
大胆で豊かな色づかいが現在にいたるまで、子どもから大人まで幅広い世代から愛されています。
ちなみに、この色彩はコラージュという「貼り絵」によって表現されているとか。薄い紙に色を付けて貼り重ね、クレヨンや色えんぴつで仕上げることにより、微妙な色合いが作られているんだそう。
そうしたテクニックも原画から見て取ることができます。
「色の魔術師」の創造活動の原点&足跡を辿る展示
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展示は、“動物たちと自然”“昔話とファンタジー”などのモチーフをメインにした「エリック・カールの世界」と、絵本と共に歩んだ人生を紹介する「エリック・カールの物語」の2部構成となっています。
なかでも、動物を描いた絵本は真骨頂。ニューヨーク生まれ、ドイツ育ちのエリック・カールはドイツの森で遊びながら動物や昆虫に興味をもち、観察眼を養ったとか。
鋭い視点とユーモア、そしてやさしさを織り交ぜたタッチで描かれた絵は、私たちの心を惹きつけてやみません。
画風に影響を与えたアンリ・マティスやパウル・クレーの貴重な作品も登場
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また、あまり知られていませんが、絵本画だけではなく図柄のデザインも魅力的。子どもたちが絵を見ているうちに自然に数字や文字が覚えられるよう、工夫がされているそう。
今回の展覧会では、エリック・カールに影響を与えたアンリ・マティスやパウル・クレーといった画家の作品も展示。また、絵本以外の立体作品なども多数展示。作家としての幅広い活動を知ることができます。
絵本作家として、多くの作品を世界中の子どもたちに残してきたエリック・カールの絵本の世界にきっと魅了されるはず♪
取材・文/末吉陽子
イベント情報
- イベント名
- エリック・カール展 The Art of Eric Carle
- 催行期間
- 2017年04月22日 〜 2017年07月02日
- 住所
- 東京都世田谷区砧公園1‐2 世田谷美術館
- 電話番号
- 03-5777-8600(ハローダイヤル)