そのまま同じ会場で「ACID」部門のヴァンサン・マケーニュ初監督作品『Comfort and Consolation in France』に並ぶ。13時半開始の予定が30分押して14時スタート。本来ならこれを見ても15時からのミーティングに間に合う予定だったのが、30分押したおかげで途中で出るはめになってしまった。なので感想は割愛するけれど、現代フランスが抱える格差の状況を、若者たちが衝突する中で描く内容には引き付けられる力があり、必ず再見しないといけない。
アフガニスタンで100本以上のZ級映画を作っている監督を追ったドキュメンタリー『The Prince of Nothingwood』がどうしても見たかったのだ。そして、期待に違わぬ面白さに満足。やはりパーティーを抜けて正解だった。とはいえ、上映を見ていると「社交もしないとダメだな…」という気持ちにもなってしまうので、煮え切らない自分の性格を恨むばかり。
続けて同じ「監督週間」でインドネシアのモーリー・スーリヤ監督『Marlina The Murderer in Four Acts』へ。上映前にモーリーが登壇して挨拶。曰く、インドネシア映画のカンヌでの公式上映は12年振りで、「監督週間」では初だそうだ。インドネシアは若い才能の宝庫なので、今後どんどん欧米映画祭に進出していくはずだ。モーリーはエドウィンと並ぶインドネシアのトップ・ランナーになりつつある。いや、インドネシアだけでなく、アジア映画界を牽引する存在だ。